商業簿記3級 売掛金、買掛金の手続と仕訳処理

更新日:2019年11月13日
公開日:2017年9月3日

前回、「その20~子会社株式および関連会社株式、その他有価証券の手続と仕訳処理」では子会社株式および関連会社株式、その他有価証券について、取得、売却、利息・配当金の受け取りや決算日評価の仕訳処理を解説しました。

今回は売掛金、買掛金の手続と仕訳処理について解説します。

売掛金と買掛金(簿記3級)

売掛金(うりかけきん)とは、事業として取り扱うモノやサービスを販売する場合に、契約書や注文書(口約束も含めて)で約束した日までに代金を受け取る権利(債権)をいいます。

買掛金(かいかけきん)とは、事業で取り扱うモノやサービスを購入する場合に、契約書や注文書(口約束も含めて)で約束した日までに代金を支払う義務(債務)をいいます。

モノやサービスを販売した会社は、後日、購入した会社宛に請求書を送付します。

請求書には請求金額の合計とその内訳(明細)、消費税、振込先、支払期日などが記載してあります。

請求書のサンプルを下に掲載します。ご参考ください。

販売や仕入れに関する手続は「会計入門その5~資産の区分、受取手形と売掛金、有価証券」や「会計入門その22~売上高と実現主義(出荷、納品、検収基準)」にて、より詳細に解説しています。ご興味ある方はご参照ください。

売掛金と買掛金の仕訳処理(簿記3級)

売掛金の増減に関する取引は売掛金勘定を用いて仕訳します。

売掛金勘定は資産に属する勘定科目です。従って、取引の8分類に基づいて、売掛金の増加は借方に記入し、売掛金の減少は貸方に記入します。

※取引の8分類については「商業簿記入門その5~取引と仕訳」にて解説しています。ご参照ください。

具体的には、モノやサービスを掛けで販売した場合には、売掛金の増加取引として売掛金勘定を借方に記入し、現金や預金振込などで売掛金を回収した場合には、売掛金の減少取引として、売掛金勘定を貸方に記入します。

出来事借方科目借方金額貸方科目貸方金額
製品、サービスの販売売掛金×××売上など×××
売掛金の回収現金預金など×××売掛金×××

同様に買掛金の増減に関する取引は買掛金勘定を用いて仕訳します。

買掛金勘定は負債に属する勘定科目です。従って、取引の8分類に基づいて、買掛金の増加は貸方に記入し、買掛金の減少は借方に記入します。

具体的には、モノやサービスを掛けで仕入れた場合には、買掛金の増加取引として買掛金勘定を貸方に記入し、現金や預金振込などで買掛金を支払った場合には、買掛金の減少取引として、買掛金勘定を貸方に記入します。

出来事借方科目借方金額貸方科目貸方金額
商品、サービスの仕入仕入など×××買掛金×××
買掛金の支払買掛金×××現金預金など×××

売掛金の譲渡(売却)の仕訳処理(簿記2級)

売掛金などの債権を譲渡(売却)する場合には、「債権売却損勘定(費用に属する勘定科目)」で仕訳します。

具体的には、売掛金などの債権が減少するため貸方に記入し、借方に現金預金、未収入金などを記入します。そして手数料に該当する金額を債権売却損勘定で借方に記入します。

出来事借方科目借方金額貸方科目貸方金額
債権の売却現金、預金など×××売掛金など×××
債権売却損×××

仕訳例

1.A社はB社より商品10万円を仕入れた(仕入勘定を使用する)。代金は来月支払う。
2.A社はC社へ商品を30万円で販売した(売上勘定を使用する)。代金は来月回収する。
3.A社はB社に1.の代金を小切手を振り出して支払った。
4.A社はC社より2.の代金をC社振出の小切手を受け取ることで回収した。

No借方科目借方金額貸方科目貸方金額
1仕入100,000買掛金100,000
2売掛金300,000売上300,000
3買掛金100,000当座預金100,000
4現金300,000売掛金300,000

【解説】
仕入勘定や売上勘定については、「商業簿記入門その47~3分法による商品売買取引の仕訳処理」にて解説しています。

3,4.の小切手の手続や仕訳処理については、「商業簿記入門その8~現金の範囲、小切手の振出と管理、仕訳処理」で詳細を解説しています。ご参照ください。

まとめ

今回は売掛金と買掛金の手続と仕訳処理について解説しました。仕入や売上、商品、売掛金などとも関連する科目です。また、次回以降に解説する元帳や明細など、試験に頻出しますので、しっかりと理解しましょう。

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