商業簿記入門その59~有形固定資産の除却、廃棄と仕訳処理(2級)

公開日:2018年1月4日

有形固定資産の除却、廃棄と仕訳処理

前回、「商業簿記入門その58~有形固定資産の圧縮記帳と仕訳処理(2級)」では有形固定資産の圧縮記帳とその仕訳処理について解説しました。

今回は有形固定資産の除却、廃棄と仕訳処理について説明します。

※簿記2級の論点になります。


固定資産の除却、廃棄とは

除却とは、固定資産を使用しないが、倉庫などに保管しておき、「廃棄はしていない状態」のことをいいます。

廃棄とは、使用できない、使用しないなどの理由によって、固定資産を廃棄処理することをいいます。

【補足】廃棄の手続き
固定資産を廃棄する場合には、廃棄業者よりマニフェスト(廃棄を証明する書類)を入手して保管しておきます。

固定資産の除却、廃棄の仕訳処理

固定資産を除却、廃棄する場合には、「建物、備品など固定資産を表す勘定科目」「〇〇減価償却累計額」「貯蔵品勘定(資産に属する勘定科目)」「固定資産除却損(費用に属する勘定科目)」を使用して仕訳処理します。

具体的には、まずは固定資産を減少させます。固定資産の帳簿価額を減少させるために、貸方に固定資産の勘定科目を記入し、借方に該当する固定資産の減価償却累計額勘定を記入します(間接法の場合)。

次に除却の場合に、固定資産に処分価値がある場合には、その金額を貯蔵品勘定で借方に記入します。

なお、廃棄の場合には廃棄処分費用がかかる場合があります。その場合には貸方に現金預金や未払金など適切な勘定科目で処理します。

最後に貸借の差額を固定資産除却損として借方に記入します。

出来事借方科目借方金額貸方科目貸方金額
除却〇〇減価償却累計額×××建物、備品など×××
貯蔵品×××
固定資産除却損×××
廃棄〇〇減価償却累計額×××建物、備品など×××
固定資産除却損(※1)×××現金預金など(※2)×××

(※1)廃棄の仕訳処理では、固定資産除却損ではなく、固定資産廃棄損でも可。
(※2)廃棄処分費用が発生した場合に記入。


仕訳例

1.A社は使用していた商品棚(取得原価100万円 減価償却累計額90万円)を除却した。この備品には処分価値3万円が認められた。
2.A社は使用していた自動車(取得原価500万円 減価償却累計額300万円)を廃棄した。廃棄処分に20万円かかり、来月に支払うことにした。

No借方科目借方金額貸方科目貸方金額
1備品減価償却累計額900,000備品1,000,000
貯蔵品30,000
固定資産除却損70,000
2車両運搬具減価償却累計額3,000,000車両運搬具5,000,000
固定資産除却損2,200,000未払金200,000

まとめ

今回は、有形固定資産の除却、廃棄と仕訳処理について解説しました。除却と廃棄で少しだけ仕訳処理が異なるので、その点を踏まえて覚えていきましょう。


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