株式交付費と仕訳
記事公開日:2021年10月14日
株式交付費と仕訳を解説します。
株式交付費とは
株式交付費とは、株式の発行又は自己株式の処分に係る費用をいいます。
株式発行との関係
株式交付費の取引は設立後の株式発行に必要とする株式募集の広告費、株券の印刷代、変更登記の登録免許税などです。
会計処理
「実務対応報告第19号 繰延資産の会計処理に関する当面の取扱い」に基づき、原則として支出時に費用(営業外費用)とします。ただし一部の要件に該当する支出は販売費及び一般管理費に計上できます。
仕訳
株式交付費勘定で仕訳します。
| 取引 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|
| 支出 | 株式交付費 | ××× | 現金預金など | ××× |
繰延資産
上記実務対応報告では、株式交付費のうち、企業規模拡大のためにする資金調達などの財務活動に係る支出は繰延資産としての計上を認めています。この場合には株式交付の時から3年以内の効果が及ぶ期間にわたって定額法により毎期償却します。
創立費や開業費も繰延資産として計上が認められています。
仕訳例
- 1.株式交付費10を普通預金から支払った。
| No | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 株式交付費 | 10 | 普通預金 | 10 |
関連記事(簿記2級 株式会社会計)
※電子書籍WEB版(フリー)の一覧は「第13章 株式会社会計-PDCA会計 簿記2級 商業簿記 基本テキスト&基本仕訳問題(電子書籍WEB阪)」に掲載