個人事業主の確定申告入門~事務所オフィスの賃貸と家賃支払いの仕訳

公開日:2019年1月31日

事務所オフィスの賃貸と家賃支払いの仕訳

今回は事務所オフィスの賃貸と家賃支払いの取引に関する仕訳について解説します。

取引例

  • 1.7月1日に本社オフィスを借り入れ、同時に敷金50万円、礼金20万円、2ヶ月分の家賃50万円を事業用の普通預金より振り込んだ。
  • ※敷金はオフィス解約時に返金され、礼金は返金されない。
  • 2.8月1日を迎えた。

仕訳

  • 1.7月1日
  • 敷金 500,000 / 普通預金 1,200,000
  • 支払手数料 200,000 /
  • 賃借料 250,000 /
  • 前払賃借料 250,000 /
  • 2.8月1日
  • 賃借料 250,000 / 前払賃借料 250,000

1.事務所オフィスの借入

不動産管理会社と賃貸借契約を締結することが多いと思います。

締結時に敷金や礼金、当月と翌月の家賃を事前に支払います。

敷金は解約時に返金される場合や、「敷引き」といって、一部や全額が戻ってこない場合もあります。

戻ってくる金額については、敷金勘定で資産計上し、戻らない部分は支払手数料勘定で経費計上します。

礼金は通常は返金されないので、全額支払手数料勘定で経費にします。

2.賃借料の経費計上

青色申告の場合には、発生主義に従って経費計上します。

今回の例でいえば、7月と8月の家賃を7月1日に支払っています。

経費は月単位で発生かどうかを判定します。

即ち、7月1日支払いの家賃50万円のうち、7月分の25万円は発生していると考えるため、7月1日時点で経費計上します。従って、賃借料勘定を使用し費用とします。

一方で、8月分の家賃は7月時点では、「支払いはしたが発生していない」と考え、前払賃借料として資産に計上します。

3.賃借料の翌月の仕訳

8月1日になりました。

従って、7月1日に前払いとして資産計上した25万円についても経費が発生したことになります。

即ち、前払賃借料として借方計上した25万円は、貸方に記帳して取り崩し処理を行います。

一方で借方は賃借料勘定25万円を記帳して、8月に経費になった事実を記録します。

4.仕訳の解説

7月1日の仕訳ですが、4行に渡って記帳しています。しかし、貸方は普通預金120万円の支払いということで、1行で記帳しています。

仮に、振り込みを一度ではなく、数回に分けたり、複数の口座から振り込んだ場合には、実態を反映させるように複数行に分けて記帳することが望ましいと思います。

複数口座を使用する場合には、勘定科目を「普通預金-A銀行」「普通預金-B銀行」といったように設定しても構いませんし、最も一般的なのは「A銀行○○支店」「B銀行○○支店」と補助科目を会計ソフト上で設定しておくことでしょう。

事業用口座から振り込みですが、仮に個人の口座から振り込んだ場合には「事業主借勘定」になります。

勘定科目ですが、「前払賃借料」は「前払費用(補助科目にて賃借料やオフィス名を設定)」「前払家賃」でも構いません。

賃借料勘定も前払費用と同様です。また、日商簿記では「支払家賃勘定」を使用しています。

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