会計入門その16~リース債務と退職給付引当金

更新日:2018年12月27日
作成日:2012年5月1日

リース債務と退職給付引当金

前回、「会計入門その15~未払法人税等と預り金」では、流動負債のうち、未払法人税等と預り金について説明しました。

今回はリース債務と退職給付引当金について説明します。

長期借入金については、「会計入門その13~負債の区分 支払手形と買掛金、短期借入金」で解説しています。ご興味ある方はご訪問ください。


貸借対照表
リース債務

リース債務とは、簡単に説明すると、リース会社からコピー機や車などリース資産を借りた時に負債に計上する、将来、支払うお金の残高です(ただし、原則として利息分は除きます)。

リース会社とリース契約を締結した時に、賃借したリース資産を固定資産に計上するとともにリース債務を同額、負債に計上します。1年以内に支払期限が到来する金額は流動負債に計上し、1年を超えて支払期限が到来する金額を固定負債に計上します。

ところで、リース資産およびリース債務を計上しなくてもいい場合があります。

具体的にはリース契約の内容によって、実質的には売買契約と同様の内容だと判断された場合にはリース資産およびリース債務を計上します。なぜならばリース契約と契約書に記載があっても、実質的には売買契約と同じであれば、銀行からお金を借りて自分でモノを購入したのと同じことだからです。

従って、リース契約の内容から実質的に売買契約ではないと判断されれば、リース資産およびリース債務に計上しません。リース料として費用(または原価)処理します。


退職給付引当金

退職給付引当金とは、従業員に対して将来、退職した時に支払うお金の残高です。

ただし、将来、退職金として支払う全額、というわけではありません。将来、支払う退職金のうち、決算時までに発生していると考えられる部分について計上する、ということです。

話を単純化すると、10年後に100万円の退職金を支払う場合には1年後の決算時には100万円÷10年=10万円を退職給付引当金に計上することになります(厳密ではなく、あくまでもイメージです。詳しく知りたい方は、書籍や別のサイトでご確認ください)。

当サイトは入門用であるため説明はここまでとしますが、実際の退職給付引当金の算定では、金利や外部に積み立てられている年金資産等、様々なデータを用いて算定することになるため、手続きが煩雑であり、算定には非常に時間がかかります。実務者の立場からはあまりうれしくない制度ではありますが、会社の実体を決算書に反映させるためには必要な手続きです。


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記事一覧


  • 1.概要
    その 1~はじめに(必ずお読み下さい)
    その2~ なぜ決算書を作成するのか?

  • 2.貸借対照表
    その3~ 貸借対照表の見方
    その4~ 資産と負債、純資産の関係

  • 3.資産の部
    その5~ 資産の区分、受取手形と売掛金、有価証券
    その6~ 棚卸資産
    その7~ 未収入金と経過勘定
    その8~ 固定資産の区分
    その9~ 減価償却と資産計上
    その10~ 固定資産と時価主義
    その11~ 固定資産と減損会計
    その12~ 貸倒引当金

  • 4.負債の部
    その13~ 負債の区分 支払手形と買掛金、短期借入金
    その14~ 未払金と経過勘定
    その15~ 未払法人税等と預り金
    その16~ リース債務と退職給付引当金

  • 5.純資産の部
    その17~ 純資産とは
    その18~ 資本金と資本準備金
    その19~ 資本取引・損益取引区分の原則
    その20~ 貸借対照表の分析

  • 6.損益計算書
    その21~ 損益計算書とは
    その22~ 売上高と実現主義
    その23~ 売上原価と費用収益対応の原則
    その24~ 売上総利益と粗利率・原価率
    その25~ 販売費及び一般管理費
    その26~ 営業利益・営業利益率
    その27~ 営業外収益・費用と経常利益
    その28~ 特別損益と当期純利益その他

  • 7.財務分析
    その29~ 財務指標
    その30~ B/SとP/Lの財務分析


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