継続記録法と棚卸計算法とは
記事最終更新日:2021年11月14日
記事公開日:2020年5月19日
継続記録法と棚卸計算法を解説します。
継続記録法とは
継続記録法とは、棚卸資産の受払の活動を継続的に記録する方法をいいます。
棚卸計算法とは
棚卸計算法とは、棚卸資産の払出を記録せず、実地たな卸によって月末数量を把握する方法をいいます。
両者の違い
継続記録法は材料有高帳などの補助簿で受払数量を記帳しますが、棚卸計算法では払出しは記帳しません(受入れは記帳)。従って棚卸計算法では実地棚卸による在庫カウントに基づき払い出し数量を計算します。
材料の管理方法
原価計算基準によると、原則として継続記録法によって材料の受払を管理します。しかし、重要度が低い材料は棚卸計算法によっても構わないとしています。
引用元:原価計算基準
「(二) 材料の実際の消費量は、原則として継続記録法によって計算する。ただし、材料であって、その消費量を継続記録法によって計算することが困難なもの又はその必要のないものについては、たな卸計算法を適用することができる。」
例えば、素材費や買入部品費は継続記録法で管理し、補助材料費の重要度が低ければ棚卸計算法で管理します。
材料費の計算
次の通り。棚卸計算法では月末の実地棚卸時に計算します。
材料費の計算
- ・継続記録法:払い出しの都度、先入先出法や平均法により単価を計算して算定
- ・棚卸計算法:月間材料費 = 月初棚卸額 + 当月受入額 - 月末棚卸額
棚卸減耗費との関係
棚卸減耗費は月末在庫の帳簿数量を把握し、かつ実地棚卸によって月末在庫をカウントしないと計算できません。
従って、継続記録法と棚卸計算法の併用が、棚卸減耗費を計上するための条件といえます。
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