工業簿記2級 予定価格とは(入門)|ズボンメーカーの問題例で原価計算を解説

更新日:2020年6月14日
作成日:2016年11月7日

今回は実際原価計算の予定価格について解説します。

※この「原価計算入門」のサイトでは、2級レベルの工業簿記を、衣服メーカーを例として毎回解説しています。

種類別の勘定連絡図(個別、総合、標準)

クリックすると、実際個別原価計算、実際総合原価計算、標準原価計算それぞれの勘定連絡図(簿記2級で出題される典型的なケース)が別窓で開きます。

今回の学習はココ

実際原価計算の予定価格について学習します。工業簿記の計算段階でいうと、第1段階の費目別計算に該当します。

費目別計算(ひもくべつけいさん)とは材料費、労務費、経費といった費目を直接費と間接費に分類して計算・集計するための手続きをいいます。

具体的には上記の各勘定連絡図の左側に位置する材料、賃金、経費などの総勘定元帳から、仕掛品や製造間接費に分類して集計する手続きです。

予定価格とは

予定価格(よていかかく)とは、実際原価計算の材料費、労務費、経費といった費目別計算において、主に決算年度の1年間の価格を予想して定めた価格をいいます。

原価計算基準上では、実際原価計算にて計算する原価は実際価格ではなく予定価格によって計算できる、と定めています(つまり、「実際価格×実際数量」と「予定価格×実際数量」を認めているということ。予定数量の使用は認めていない)。

具体的にどの段階で予定価格を使用するかというと、材料費や労務費、経費の費目別計算です。

より具体的には直接材料費と直接労務費の計算で設定します(直接経費は外注加工賃などに限っているからなのか、原価計算基準上に記載がない)。

間接費では予定価格ではなく予定配賦(よていはいふ)を行います。製造間接費としてまとめて集計され配賦計算により求める配賦率を使用します。シュラッター図に書き込む変動費率や固定費率のことです。

標準原価計算上で設定する価格との違い

標準原価計算においては、標準の価格を設定し原価計算を行います。

ここで標準の価格とは、原価管理を目的として設定する「能率の尺度」として設定される価格をいいます。

標準の価格として予定価格を設定しても構いません。

しかし同じ予定価格といっても、標準原価計算では「原価活動を行った場合に予想される価格」という意味合いがあります。従って実際原価計算と比較すれば、より低い予定価格を設定するはずです。

予定価格を使った原価差異の一覧

工業簿記2級にて出題される実際原価計算の予定単価を使った原価差異は次の通り。

項目内容
材料副費差異材料購入時に発生する材料副費の実際発生額と予定発生額との差異
材料消費価格差異材料の消費(仕掛)時に発生する材料費の実際発生額と予定価格による計算結果の差異/td>
賃率差異(労務費)当月に発生した労務費の実際発生学と予定賃率による計算結果との差異

各原価差異の詳細は下記の記事を参照。

問題例(ズボンメーカーを例に)

<1.材料副費差異>

<2.材料消費価格差異>

<3.賃率差異>

次の問題と解説

製造間接費の概要や勘定科目、計算方法、仕訳などについて解説します。重要論点であり、直接費との違いや原価計算のどの段階の論点なのかを理解して、計算方法や仕訳パターンを覚えることがポイント。

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