配賦基準とは|計算方法
記事最終更新日:2023年6月27日
記事公開日:2020年6月7日
製造間接費の配賦基準と計算方法を解説します。
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配賦基準とは
配賦基準とは、製造間接費を部門や製品、製造指図書の各原価に配分する際の基準をいいます。
製造間接費を部門原価や製品原価に配分することを配賦(はいふ)といい、原価計算基準では直接費の賦課(ふか)とは区別しています。
引用元:原価計算基準
「一八 部門別計算の手続
(一) 原価要素の全部又は一部は、まずこれを各製造部門および補助部門に賦課又は配賦する。」
引用元:原価計算基準
「三二 直接費の賦課
個別原価計算における直接費は、発生のつど又は定期に整理分類して、これを当該指図書に賦課する。
(省略)
三三 間接費の配賦
(一) 個別原価計算における間接費は、原則として部門間接費として各指図書に配賦する。」
種類
直接作業時間や原料消費高、機械稼働時間などが代表的な配賦基準です。
製造間接費
製造間接費は製品1単位にどれ位、消費したのか直接的には把握できません。そこで、製造間接費と製品の間に相関関係が認められる数値を配賦基準として設定し、配賦基準に基づいて製造間接費を部門や製品(製造指図書)に配分します。
操業度との関係
操業度は配賦基準の大きさ(利用度)を定めます。
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配賦率
製造間接費を配賦基準で除した数値を配賦率といいます。
予定配賦と実際配賦
実際原価計算では予定配賦率と実際配賦率が使用できます。原価計算基準に基づくと、個別原価計算では原則として予定配賦によって製造指図書へ製造間接費を配賦します。
予定配賦率は、製造間接費の年間予定額を予定操業度の基づく配賦基準で除して計算します。
引用元:原価計算基準
「(二) 間接費は、原則として予定配賦率をもって各指図書に配賦する。
(三) 部門間接費の予定配賦率は、一定期間における各部門の間接費予定額又は各部門の固定間接費予定額および変動間接費予定額を、それぞれ同期間における当該部門の予定配賦基準をもって除して算定する。」
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標準配賦
標準原価計算では標準(間接費)配賦率を用いて製造間接費を計算します。
引用元:原価計算基準
「標準製品原価は、製品の一定単位につき標準直接材料費、標準直接労務費等を集計し、これに標準間接費配賦率に基づいて算定した標準間接費配賦額を加えて算定する。標準間接費配賦率は固定予算算定の基礎となる操業度ならびにこの操業度における標準間接費を基礎として算定する。」
配賦額の計算方法
次の通り。
配賦額の計算方法
- ・配賦率 = 製造間接費 ÷ 配賦基準(基準操業度)
- ・配賦額 = 配賦率 × 操業度
計算例
- 例題
- 1.製造間接費の年間予算額 1,000、基準操業度(配賦基準)50、当月の実際操業度 6
解答
- ・予定配賦率 = 1,000 ÷ 50 = @20
- ・予定配賦額 = @20 × 6 = 120