原価計算入門その16~製造間接費(予定配賦)

作成日:2016年11月10日 更新日:2018年5月22日

今回より、製造間接費について解説します。

製造間接費(せいぞうかんせつひ)とは、費目別計算で計算した要素のうち間接費(間接材料費、間接労務費、間接経費)を集計したものをいいます。
下記に学習上のポイントを参考に記載しました。ご利用ください。

※この「原価計算入門」のサイトでは、2級レベルの工業簿記を衣服メーカーを例として毎回解説しています。

【学習のポイント】

0.製造間接費の分類
1.予定配賦額の計算
2.配賦差額の計算と原因分析
 ①変動費と固定費
 ②予算許容度の計算
 ③予算差異と操業度差異


【製造間接費の分類】

製造間接費は、実際配賦基準または予定配賦基準を使用して計算します。

製造間接費(配賦)の分類

項目単価の種類操業度配賦率の計算
実際配賦実際配賦率実際操業度製造間接費÷実際操業度
予定配賦予定配賦率基準操業度製造間接費÷基準操業度

操業度(そうぎょうど)」とは、直接作業時間,機械運転時間,生産数量など、間接費の発生と関連ある物量基準のことをいいます。

製造間接費は間接費です。従って、どの製品でどの位の消費があったのか分かりません。
そこで、何らかの基準を使用して各製品に配分しなくてはなりません。

この配分のことを「配賦(はいふ)」といいます。
また、(製造間接費÷操業度)で求める操業度1単位当たりの製造間接費のことを、「配賦率」といいます。

さらに、予定配賦の計算に使用する操業度を、「基準操業度(きじゅんそうぎょうど)」といいます。
基準操業度には、実際的生産能力、平均操業度、期待実際操業度など、操業度の設定に着目した種類があります。

実際の問題では「期待実際操業度を使用する」など指示がありますので、基準操業度にはこのような用語があることを覚えておきましょう。

【製造間接費の配賦率の計算】

設例を使用して解説します。



【設例】
衣服メーカーでは、ズボンの生産量を配賦基準として、製造間接費を各製品に配賦している。
・年間ズボン生産量:42,000本(期待実際操業度)
・当月の実際操業度:3,600本 ・年間製造間接費予算:15,120,000円
予定配賦率と予定製造間接費配賦額を求めましょう。

【回答】
予定配賦率:年間製造間接費予算15,200,000円 ÷ 年間ズボン生産量42,000本 = @360円
予定製造間接費配賦額:@360円 × 3,600本 = 1,296,000円

【仕訳】
(借方)仕掛品 1,296,000(貸方)製造間接費 1,296,000

【補足】
予定配賦額 = 配賦率 × 実際操業度(ここでは当月のズボン生産量)
その他に用いられる操業度として直接作業時間や機械運転時間などがあります。



【終わりに】

今回は製造間接費の予定配賦について解説しました。
次回は製造間接費の原因分析について解説します。


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