製造間接費配賦差異と仕訳|計算方法

硬貨の測定、会計データと電卓

記事最終更新日:2021年11月7日
記事公開日:2020年6月7日

製造間接費配賦差異と仕訳、計算方法解説します。

製造間接費配賦差異とは

製造間接費配賦差異とは、製造間接費の配賦額と実際発生額の差額をいいます。

製造間接費配賦差異は原価差異の種類の1つです。

実際原価計算と標準原価計算の違い

実際原価計算では予定配賦額と実際発生額の差異を求め、標準原価計算では標準配賦額と実際発生額の差異を求めます。

メリット

製造間接費配賦差異を求めることで、予算額と実際額の差異を把握でき、予算管理や原価管理に役立ちます。

予算差異と操業度差異

実際原価計算では製造間接費配賦差異を予算差異と操業度差異に分解して分析します。標準原価計算では、さらに能率差異も追加して分解分析します。

計算方法

次の通り。計算結果がプラスであれば有利差異(借方差異)、マイナスであれば不利差異(貸方差異)です。

原価計算の種類計算方法
実際原価計算予定配賦額 - 実際発生額
標準原価計算標準配賦額 - 実際発生額

仕訳

次の通り。

取引借方科目借方金額貸方科目貸方金額
不利差異原価差異×××製造間接費×××
有利差異製造間接費×××原価差異×××

別の勘定科目を使用する場合もあります。

勘定連絡図

一般的な場合の製造間接費配賦差異と他勘定との関係を把握できます。

仕訳例

  • 1.製造間接費配賦差異10(不利差異)を計上する。
No借方科目借方金額貸方科目貸方金額
1原価差異10製造間接費10

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須藤恵亮(すとうけいすけ)

フリーランス公認会計士。1人で「PDCA会計」を企画・開発・運営。

中央青山監査法人で会計監査、事業会社2社でプレイングマネジャーとして管理業務全般及びIPO準備業務に携わる。

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