5-1 貸倒引当金の評価
貸倒引当金の個別評価と一括評価
簿記3級では、貸倒引当金の見積方法として、「売掛金や受取手形などの債権残高に対して、過去の貸倒実績に基づいて貸倒引当金を見積もる方法」を学習しました。
このように、ある時点(通常は決算時)の「債権残高全体」に対して、過去の貸倒実績率などを用いて貸倒引当金を設定することを「一括評価」といいます。
これに対して、ある個別の債権(通常はA社、B社といった取引先の債権)に対して、債権全体の過去の貸倒実績率とは異なり、個別に回収可能性を判断して貸倒引当金を設定する場合があります。これを「個別評価」といいます。
個別評価と仕訳
個別評価の場合も一括評価と同様に仕訳します。
評価の対象範囲
貸倒引当金は債権に対して設定します。
売掛金や受取手形だけでなく、貸付金や営業外受取手形、立替金など「商品の販売により発生した債権以外の債権」にも、貸倒引当金を設定する場合があります。
計算方法は、売掛金や受取手形と同様です。
仕訳問題
- 1.A社は決算を迎えた。長期貸付金のうち、B社への貸付¥1,000,000を個別に評価した結果、貸し倒れリスクが高いと判断し、貸付額の20%を貸倒引当金として計上した。
| No | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 貸倒引当金繰入 | 200,000 | 貸倒引当金 | 200,000 |
