3-5 子会社株式と関連会社株式
子会社株式とは
子会社株式とは、発行済株式数の50%超を保有した会社の株式をいいます。
関連会社株式とは
関連会社株式とは、発行済株式数の20%以上50%以下を保有した会社の株式をいいます。
※どちらも厳密な定義ではなく、日商簿記2級の出題範囲に基づいた説明です。
子会社株式および関連会社株式を取得するメリット
「子会社株式を取得する」ということは、その会社の意思決定機関(株主総会など)の支配を意味します。
すなわち、「親会社のビジネスに有利に働くように子会社の経営にモノを言い、実現できる」ということです。
上場企業の決算書を、連結ベースで評価することが当たり前になった現在では、業績の良い会社の株式を取得して子会社化することで、親会社の連結ベースの決算書(貸借対照表や損益計算書など)の業績を、 より高くすることができます。
関連会社株式の取得も、子会社ほどではありませんが、出資・人事・資金・技術・取引等の関係を通じて、関連会社の財務及び営業又は事業の方針の決定に対して、重要な影響を与えることができます。
子会社株式および関連会社株式の取引
次の通り。
<子会社株式、関連会社株式の取引>
- (1)取得
- (2)配当金の受け取り
- (3)決算評価
勘定科目
子会社株式および関連会社株式の取得には、「子会社株式(資産に属する勘定科目)」、「関連会社株式(資産に属する勘定科目)」を使用します。
※有価証券共通の仕訳処理については、「3-1 有価証券と仕訳(取得、売却、利息、配当金)」を参照。
取得と仕訳
一般的な有価証券の取得と同様に、仕訳します。
| 取引 | ケース | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|---|
| 取得 | 子会社株式 | 子会社株式 | ××× | 現金預金など | ××× |
| 関連会社株式 | 関連会社株式 | ××× | 現金預金など | ××× |
配当金の受け取りと仕訳
一般的な有価証券の取得と同様に、「受取配当金」で仕訳します。
| 取引 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|
| 配当金 | 現金 | ××× | 受取配当金 | ××× |
決算評価と仕訳
子会社株式および関連会社株式は、原則として取得原価で評価するため、決算日に仕訳はありません(簿記2級では原則的な取り扱いが試験範囲)。
| 取引 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|
| 決算評価 | 仕訳なし | |||
仕訳(まとめ)
まとめると次の通り。
| 取引 | ケース | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|---|
| 取得 | 子会社株式 | 子会社株式 | ××× | 現金預金など | ××× |
| 関連会社株式 | 関連会社株式 | ××× | 現金預金など | ××× | |
| 配当金 | 現金 | ××× | 受取配当金 | ××× | |
| 決算評価 | 仕訳なし | ||||
仕訳問題
- 1.A社の株式1,000株を¥4,000,000で取得し手数料¥100,000とともに代金は全額、翌月支払うことにした。
- ※A社の発行済株式数は1,800株である。
- 2.B社の株式300株を¥1,500,000で取得し手数料¥30,000を含めて当座預金より振り込んだ。
- ※B社の発行済株式数は1,200株である。
| No | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 子会社株式 | 4,100,000 | 未払金 | 4,100,000 |
| 2 | 関連会社株式 | 1,530,000 | 当座預金 | 1,530,000 |
解説
問題1.
・A社株式の保有割合 = 1000株 ÷ 1,800株 = 55.5555...%
→50%を超える(50%超)ため、子会社株式
問題2.
・B社株式の保有割合 = 300株 ÷ 1,200株 = 25%
→20%以上50%以下であるため、関連会社株式
