会計入門 純資産とは(出資や株主、株式について)

更新日:2020年3月4日
作成日:2012年5月2日

前回、「会計入門その16~リース債務と退職給付引当金」では、固定負債のうち、リース債務と退職給付引当金について説明しました。

今回は純資産について説明します。

純資産は出資や会社の種類とも関係が深い用語です。

そこで借入と出資の違いや、株式会社に代表される会社の種類も併せて解説していきます。

純資産とは

これまでに純資産を次のように説明しました。

純資産(じゅんしさん):お金をどれだけ出資者(株主)から預かっており、そのお金でビジネス活動を通じて累計でどれだけ儲かったか(または損したか)。

会社はビジネス活動を行う時に、始めにお金を集めます。

銀行から借り入れることもあれば、経営者自身がお金を出す(出資する)こともあるでしょう。経営者が知り合いに頼んでお金を出資してもらうこともあります(エンジェル投資といいます)。

銀行などからお金を借りた時には「短期借入金」や「長期借入金」の科目で計上します。

一方で、経営者自身であろうとその他の者であろうと、会社の出資者(しゅっししゃ)としてお金を出してもらったときには、この純資産の部の科目で計上します。

出資や借入れでお金を集めた後、会社はこのお金を元手として、ビジネスを行い売上利益を獲得してお金を増やしていきます。

この増えたお金についても純資産の部に計上します。

借入れと出資の違い

借入れは、金銭消費貸借契約に基づいてお金を借りる契約であり、借りている期間中は利息を支払います。最終的にはお金を返さないといけません。

それに対して出資とは、「出資した者が会社の所有者になる」ということを意味します。

「会社は社長(経営者)のもの」という誤解をされている方がいるかもしれませんが、本当は「会社は出資者のもの」です。

日本の会社ではオーナー企業(社長が株主である会社)である場合が多いので「会社は社長のもの」というケースも多いは事実です。

しかし社長以外の人間が出資している場合もあります。その場合にはその出資している割合で各々が会社を所有しているということです。

言い換えると、出資とは「会社経営に参加する権利」を購入することです。

会社の所有者である以上、会社の売上利益獲得に向けて会社経営に参加します。

利益が出れば出資者のもの、赤字になっても会社の所有者である出資者の責任、ということになります。

従って、借入れの場合のように会社はお金を返す必要はありませんし、利息を支払う必要もありません。

その代わり、会社に利益が出た場合には「配当(はいとう)」が出資者に支払われます。

「会社に経営する権利」は他の人間に売却することもできます。

利益が出ている会社であれば出資した金額よりもずっと高い金額で売却することができるかもしれません。

以上から、出資は、借入れに比べてハイリスク・ハイリターンと言えます。

会社の種類について

現在設立可能な会社の種類は、合名(ごうめい)会社、合資(ごうし)会社、合同(ごうどう)会社、株式会社(かぶしきがいしゃ)の4種類です。

以前は有限会社が設立できたのですが、新たに会社法(かいしゃほう)という法律が施行されてからは、有限会社は設立できなくなりました(過去に有限会社を設立した場合はそのまま社名変更せずにそのまま活動できます)。

出資者のうち、株式会社の場合の出資者を特に株主(かぶぬし)といい、「会社の経営に参加する権利」を株式(かぶしき)といいます。

株式と聞くと売買を繰り返してお金を増やすだけのもの、というイメージを持つ方もいると思いますが、本来的には、株主総会に出席して会社経営に参加し、売上利益を拡大させさらに事業を拡大させていくということです。

中にはこのように本来の意味で株主となっている方ももちろん存在し長期的視野に立って会社経営に参加しています。

このような考えが日本にも根付き、悪いイメージが払拭されるといい、と個人的には考えています。

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