預り保証金とは|仕訳をシンプルに解説（簿記2級）

記事最終更新日:2024年1月24日
記事公開日:2021年8月9日

「預り保証金」は簿記2級で学習する勘定科目ですが、難しい論点はないため、一度学習しておけば本試験で出題されても解けます。

本記事では、簿記2級の試験範囲である「預り保証金」について仕訳を簡潔に解説します。

仕訳例

＜仕訳例＞
1.当社（オフィスの賃貸事業を営む）は、取引先にオフィスビルの一室を賃貸する契約を締結し、本日、敷金100が当社の当座預金口座に振り込まれた。
2.上記1.の賃貸借契約について、取引先の本社移転に伴い解約となり、上記1.の敷金について当座預金口座からの返金手続きが完了した。

預り保証金とは

「預り保証金」とは、オフィスの賃貸人などが「敷金」に代表される保証金を預かった場合に使用する勘定科目をいいます。

「敷金」とは、オフィスなどの賃貸借契約において、大家などの賃貸人が賃借人から預かる金銭をいいます（つまり「賃貸人側で使用する勘定科目」）。

これに対して、賃借人が敷金や保証金を支払った場合は、「差入保証金」を使用して仕訳します（こちらは「賃借人側で使用する勘定科目」）。

勘定科目の属性

「預り保証金」を受け取った賃貸人は、将来、賃貸借契約を解約した場合には、金銭を賃借人に返還する義務を負うことから、「預り保証金」は「負債に属する勘定科目」に分類されます。

仕訳方法

賃貸借契約を締結し、敷金を受け取った場合、増加する「預り保証金」を貸方に記入し、借方には「現金・預金」を記入します。

敷金を返還した場合には、減少した「預り保証金」を借方に記入し、貸方に「現金・預金」を記入します。