本書の使い方
本書の使い方は、次の通りです。
理解するための解説書
試験範囲を網羅した、詳細な解説書です。
商業簿記と比較した工業簿記の特徴は、
「狭い範囲で似たような用語や計算式がたくさん出てくること」
「これらが相互に関連している階層構造になっていること」
です。
そこで、「衣服メーカーのズボン作り」を例として、手続きの流れ・つながり、・比較を重視して、理解できるように解説しています。
特に、費目別計算では、イラスト付きの図解を多く掲載しました。分かりにくい材料費・労務費・経費の原価要素を、工場の人たちが働く現場イメージとつなげて、理解しやすくしています。
はじめから順番に読み進めながら、いろいろな章を行ったり来たりしているうちに、段々と理解が深まっていきます。
本章の学習POINT
各章の冒頭に「本章の学習POINT」を載せ、全体に対する本章の位置付け・他の章との関係・学習内容のポイント・本試験の問題対策を掲載しています。
<出題可能性・重要度>
出題傾向を分析して、各論を5段階評価しました。★の数で表します。
<出題可能性・重要度>の説明
- ・出題可能性に重要度を加味して評価
- ・重要度:仮に出題された場合、知らないと合格に与える影響度が高い論点ほど★が多い。
- ・出題可能性が低くても、重要度が高ければ★の数は増える(★4と★5の評価が多い理由)
<目安>
- ・★4と★5 = 工業簿記で7割(28点/40点満点)以上を取るのであれば、必ず押さえておくべき論点
- ・7割を取る実力をつけるには、★3も押さえる。
- ・8割得点するのであれば★2、9割以上を取るのであれば★1も学習。
まずは「★3以上の論点を読んで理解する」を目標にして、7割得点する力をつけ、その後は、本試験レベルの問題演習を解く時間を増やし、分からなかった点を中心に本書で確認しましょう。
そして、試験問題に慣れてきたら、★2や★1の論点も読んで、知識を拡充させましょう。
本試験問題の過去問(類題)を読む
学習の早い段階で、本試験レベルの問題を購入して読んでみることをお勧めします。
解く必要はありません。
「どんな問題が出題されるのか?」
「本試験の問題に合格するために必要な学習が何なのか?」
「現在の実力と本試験レベルの差」
を知ることが目的です。
<Check>と<用語>
解説中、ポイント事項は<Check>、理解しておく用語は<用語>として、目立つように枠で囲みました。
<用語>は丸暗記の必要はありません。
ただし、<Check>や<用語>には各種の「公式」も掲載しています。これらの公式は覚える必要があります。
例題
本試験問題を分析した類題を多く掲載しています。
本書で理解を深め、別売りの問題集で繰り返し演習して知識と計算力を定着させれば、自然と合格に近づくはずです。
