11-1 収入印紙と固定資産税

税金とは

税金(ぜいきん)とは、社会福祉や道路などの社会資本の整備、警察、防衛、教育などの公共に関するサービスなどの目的から、国民が負担するお金のことをいいます。

具体的には、法人税、所得税、消費税、固定資産税、住民税、印紙税などがあります。

固定資産税(こていしさんぜい)」とは、土地や建物といった固定資産の所有に対してかかる税金をいいます。

印紙税(いんしぜい)」とは、契約書や領収書など、一定の文書に対してかかる税金をいい、収入印紙という切手に似た紙面を購入して文書に貼り付けることで税金を負担します。文書に貼り付けた収入印紙は、割り印(わりいん)という方法で押印(おういん。ハンコを押すこと)します。

収入印紙、固定資産税の仕訳

税金に関する取引のうち、固定資産税や印紙税などについては、「租税公課(そぜいこうか)(費用に属する勘定科目)」で仕訳します。

固定資産税を納付した時や、収入印紙を購入して使用した場合に、借方に「租税公課」を記入し、貸方に現金預金、未払金などの勘定科目を記入します。

取引借方科目借方金額貸方科目貸方金額
固定資産税の納付租税公課×××現金預金、未払金×××
収入印紙の使用租税公課×××現金預金、未払金×××

取引の8要素

収入印紙の在庫と貯蔵品

収入印紙は契約書や領収書の作成に必要です。従ってこれらの書類作成が多い会社では、事前に収入印紙を購入しておき、在庫として保有することが一般的です。

収入印紙の在庫は現金と同じく金庫などで保管し、週ごとや月ごとなど一定の頻度で在庫をカウントします。未使用の収入印紙は貯蔵品として処理します(「10-4 通信費・収入印紙・消耗品費」参照)。

仕訳問題

No借方科目借方金額貸方科目貸方金額
1租税公課100,000現金100,000
2租税公課400現金400
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著者情報

須藤恵亮(すとうけいすけ)

フリーランス公認会計士。1人で「PDCA会計」を企画・開発・運営。

中央青山監査法人で会計監査、事業会社2社でプレイングマネジャーとして管理業務全般及びIPO準備業務に携わる。

現在は派遣・契約社員等として働きながら、副業的に「PDCA会計」の執筆やアプリ開発等コツコツ活動しています。

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