14-2 株式発行の用語と手続き
※暗記の必要はありません。問題文に登場する用語です。
株式発行とは
株式発行(かぶしきはっこう)とは、文字通り株式を発行することをいいます。
株式の発行にも種類がありますが、「資金調達(しきんちょうたつ。事業のためにお金を集めること)のために株式を発行する」と考えておけば差し支えありません。
株式を発行する時期
上記の通り、資金調達のために株式を発行します。
従って、株式を発行する時期とは「事業に投資するお金が必要な時」です。
もう一つ、必ず株式を発行する時期があります。
それは「株式会社の設立」の時です。
株式会社の設立とは
株式会社の設立(せつりつ)とは、株式会社の事業を始める前に、株式会社を作ることをいいます。
様々な手続きを行う必要がありますが、簿記に関する手続きのポイントは株式の発行です。
株式発行の効果
株式発行を行うと、お金が増えると同時に純資産である資本金が増加します。
また、発行済株式数(はっこうずみかぶしきすう。これまでに発行した株式数の総数こと)が増加します。
資本金とは
資本金(しほんきん)とは、株主から預かっているお金のうち、会社法で定められた範囲で設定する一定の金額のことをいいます。
日商簿記3級では、「資本金 = 株主から預かったお金」と考えて差し支えありません。
もし資本金が設定されていなければ、株主から預かったお金を株式配当によって社外流出(お金が会社の外に出ていくこと)させることができてしまいます。そこで資本金を設定して会社法上、簡単には社外流出できないようにルールを制定しています。
増資と新株発行
株式発行は資本金などが増加することから、特に設立以外の時の株式発行を「増資(ぞうし)」ということがあります。
また、設立以外の株式発行のことを「新たな株式を発行すること」から「新株発行(しんかぶはっこう)」ともいいます。
株式発行時の払い込み額の計算
払い込み額(はらいこみがく)とは株式発行によって会社が株主から預かるお金のことをいいます。
具体的には、「株式数×1株当たりの発行価額(はっこうかがく)」で計算します。
発行価額とは、「株価」と考えておけば差し支えありません。
<ポイント:株式発行の払い込み額の計算>
- 払込額 = 株式数×1株当たりの発行価額(株価)
