10-3 損益分岐点売上高の求め方
<出題可能性・重要度>★★★★★
ここでは、損益分岐点売上高の計算式を解説します。
損益分岐点と式1
損益分岐点とは、次の関係式が成立する場合をいいます。
「売上高 = 変動費 + 固定費」
左辺と右辺から変動費を差し引くと、マイナスの変動費が左辺に移動し、右辺には固定費だけが残ります。
「売上高 - 変動費 = 固定費」
「売上高 - 変動費 = 貢献利益」であるので
「貢献利益 = 固定費」
従って、貢献利益が固定費と等しくなるような売上高を求めればよい、ということになります。
損益分岐点と式2
ここで、損益分岐点売上高をS円(SalesのS)とすると、「貢献利益 = 貢献利益率 × 売上高」より
貢献利益率 × S = 固定費
両辺を貢献利益率で割ると
貢献利益率 × S ÷ 貢献利益率 = 固定費 ÷ 貢献利益率
「貢献利益率 ÷ 貢献利益率 = 1」となり、「1 × S = S」なので、
S = 固定費 ÷ 貢献利益率
従って、損益分岐点売上高を求めるには、固定費を貢献利益率で除せばよい、ということになります。
まとめ
以上をまとめると、損益分岐点売上高の計算式は次の通り。
<Check>損益分岐点売上高の計算式
- ・損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ 貢献利益率
- ・貢献利益率(%)= 貢献利益 ÷ 売上高
= 1 - 変動費率(※) - (※)変動費率(%)= 変動費 ÷ 売上高
