6-7 半製品

<出題可能性・重要度>★☆☆☆☆

半製品とは、前工程の完成品の全てを次工程に引き継がずに、一部を販売する場合の、当該完成品をいいます。

例えば、2つの工程が存在する場合には「第1工程の完成品を「半製品」として販売する」ということです。

勘定連絡図

工程別総合原価計算の勘定連絡図イメージ

図の通り、「仕掛品-第1工程」から「仕掛品-第2工程」だけでなく「半製品」にも振り替えています。

これが意味することは、第1工程の完成品原価全額を第2工程に投入すると間違えになる、ということです。

半製品と前工程費

前回6-6の例題では、「切抜工程」で完成した「前工程費1,150,000円」は2,000本でしたが、「裁縫工程」の当月投入数量を見ると、2,000本と同じ本数です。

例題の解答(切抜工程と裁縫工程のボックス図)を再掲します。

裁縫工程の仕掛品勘定イメージ
切抜工程の仕掛品勘定イメージ

これは、「切抜工程で完成した前工程費を、全額(全数量)、裁縫工程に投入した」ことを意味します。

これに対して、「裁縫工程」の当月投入数量が2,000本よりも少ない場合、例えば1,500本の場合には、「切抜工程の完成品(前工程費)2,000本のうち、差額の500本は半製品として販売する」ということを意味しています。

半製品原価の計算

この場合、「裁縫工程」の当月投入原価(前工程費)は、全額の1,150,000円では間違えです。

1,150,000円 ÷ 2,000本 × 1,500本 = 862,500円

と計算して、862,500円を「裁縫工程」の前工程費の当月投入ボックス図に記入し、残り500本分の前工程費287,500円(= 1,150,000円 - 862,500円)は「半製品」になります。

<用語>半製品

  • ・半製品 = 前工程の完成品を全てを次工程に引き継がずに一部を販売する場合の当該完成品

「半製品」の解説は以上です。

次に、本章の最後として「加工費配賦差異」について解説します。

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