非支配株主持分と連結仕訳

電卓と税務書類

記事公開日:2021年10月19日

非支配株主持分と連結仕訳を解説します。

非支配株主持分とは

非支配株主持分とは、子会社資本のうち親会社に帰属していない部分をいいます。

目的

連結財務諸表上、親会社に帰属しない子会社資本を反映させるためです。

資本連結

非支配株主持分は、連結修正仕訳として資本連結などで登場します。

株主資本との関係

連結財務諸表上では親会社説の観点から、非支配株主に帰属する子会社資本は株主資本に該当しません。そこで連結B/S上では非支配株主持分として取り扱い、子会社資本(純資産)が増減した場合には非支配株主持分の増減として振り替えます。

会計処理

連結財務諸表に関する会計基準」及び「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」に基づき、子会社資本のうち親会社に帰属しない部分を非支配株主持分として計上します。

非支配株主持分の連結仕訳

非支配株主持分勘定利益剰余金勘定で仕訳します。

取引のれん借方科目借方金額貸方科目貸方金額
資本連結資本金×××子会社株式×××
資本剰余金×××非支配株主持分×××
利益剰余金×××
のれん×××
資本金×××子会社株式×××
資本剰余金×××非支配株主持分×××
利益剰余金×××負ののれん発生益×××

非支配株主持分が関係する資本連結以外の仕訳は下記記事を参照。

表示

貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準に基づき、純資産の部に株主資本とは別に「非支配株主持分」の区分に表示します。

仕訳例

  • 1.ある会社(資本金100)の株式80%を85で取得して子会社にした。
No借方科目借方金額貸方科目貸方金額
1資本金100子会社株式85
のれん5非支配株主持分20

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著者情報

須藤恵亮(すとうけいすけ)

フリーランス公認会計士。1人で「PDCA会計」を企画・開発・運営。

中央青山監査法人で会計監査、事業会社2社でプレイングマネジャーとして管理業務全般及びIPO準備業務に携わる。

現在は派遣・契約社員等として働きながら、副業的に「PDCA会計」の執筆やアプリ開発等コツコツ活動しています。

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