8-2 仕入諸掛りと発送費
仕入諸掛りとは
仕入諸掛り(しいれしょがかり)とは、商品の仕入れに係る引取運賃や手数料などをいいます。
仕入側の仕入諸掛りの仕訳
仕入諸掛りは、基本的には「仕入」に含めて仕訳します。
例えば、商品3万円の仕入れの際に運賃2千円を要した場合には「30,000円 + 2,000円 = 32,000円」を「仕入」の借方に記入します。
| 取引 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|
| 仕入諸掛りの発生 | 仕入 | ××× | 現金預金など | ××× |

仕入諸掛りの負担
上記は運賃を当社が負担する場合の仕訳です。
運賃2千円を仕入先が負担する場合には、当社は基本的には支払いません。「仕入」に記入するのは32,000円ではなく、商品自体の代価30,000円です。
<仕入先負担の仕入諸掛りを立替払いした場合>
- ・仕入諸掛りが当社負担でなく、仕入先の負担の場合で、当社が立替払いした場合には、当該金額は「立替金」として借方に仕訳します(「5-4 立替金と預り金」を参照)。
発送費とは
発送費とは、商品の販売に係る引取運賃や手数料などをいいます。
仕入側の仕入諸掛りは、販売側では発送費に該当すると考えて差し支えありません。
発送費の仕訳
販売側が発送費を支払う場合には「発送費(費用に属する勘定科目)」で仕訳します。
商品販売時に売掛金などの債権や売上の仕訳を行うと同時に、「発送費」を借方に記入し、貸方には現金や未払金などの勘定科目を記入して仕訳します。
| 取引 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|
| 発送費の発生 | 売掛金など | ××× | 売上 | ××× |
| 発送費 | ××× | 現金など | ××× |

仕訳問題
- 1.A社はB社より商品5万円を仕入れ、代金は掛けとした。仕入れの際に運賃5千円が発生したため現金で支払った。
- 2.A社はC社より商品10万円を仕入れ、代金は掛けとした。仕入れの際に発生した運賃1万円はC社が負担している。
- 3.A社はD社より商品15万円を仕入れ、代金は掛けとした。仕入れの際に発生した運賃2万円(D社負担)を立て替え、現金で支払った。
- 4.A社はE社へ商品20万円を販売し、代金は掛けとした。販売の際に発生した運賃3万円は現金で支払った。
| No | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 仕入 | 55,000 | 買掛金 | 50,000 |
| 現金 | 5,000 | |||
| 2 | 仕入 | 100,000 | 買掛金 | 100,000 |
| 3 | 仕入 | 150,000 | 買掛金 | 150,000 |
| 立替金 | 20,000 | 現金 | 20,000 | |
| 4 | 売掛金 | 200,000 | 売上 | 200,000 |
| 発送費 | 30,000 | 現金 | 30,000 |
<解説>
1.運賃(仕入諸掛り)の負担が当社か仕入先かの記載がありません。この場合は一般的な取引であるので当社負担と判断して仕訳します。
2.運賃はC社負担のため、仕訳しません。
3.運賃はD社負担ですが立替払いしたため、立替金で仕訳します。
