会計入門 貸借対照表の見方(決算書を読む)

更新日:2020年3月3日
作成日:2012年4月8日

前回、「会計入門その2~なぜ決算書を作成するのか?」で、決算書には3種類あり、その内容も異なることを説明しました。

金融商品取引法や会社法の決算書のうち、最も重要なのは「貸借対照表」と「損益計算書」の2つです。この2つは確定申告書にも添付されます。

今回は2つのうち、「貸借対照表」の見方について解説します。

貸借対照表とは

貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう 英語ではBalance sheet バランスシート 略してB/Sと呼ぶ)とは、ある時点の会社の財政状態を資産の部、負債の部、純資産の部に分けて記したものです。

もっと分かりやすく説明すると、次の通り。

ある時点の会社に、お金がどれだけあり、また、将来、現金として入金されそうなモノやサービスがどれだけあるのか。また将来、支払いとして出金がありそうなモノやサービスがどれだけあるのか。お金をどれだけ出資者(株主)から預かっており、そのお金でビジネス活動を通じて累計でどれだけ儲かったか(または損をしたか)が分かる表

と説明することができます。

貸借対照表を見てみよう

実際に見てもらった方が話が早いので下に貸借対照表を載せてみました。製造業の会社を想定して作ったものであり、実在する会社のものではなく架空の会社です。

貸借対照表の見方

今回は基本的な全体的なことについて説明します。

1)いつ時点の資料か?

「貸借対照表」と記載されているすぐ下に(令和元年12月31日時点)という記載があります。すなわち「令和元年12月31日時点の会社の財政状態」を表にまとめたということです。

2)金額の単位は?

表の右上に金額の単位を記載します。今回は(単位:千円)とあるように千円を単位としました。大きな会社になると百万円を単位として記載します。1円単位で記載している会社はほとんどありません。

ちなみに端数は切り捨てが通常です。千円を単位としていれば1,000円未満を切り捨てます。従って、例えば10,500円であれば、「10」と記載します。

3)右側と左側の合計金額は必ず一致する。

表の一番下に記載してありますが、右側も左側も合計金額が今回の表では「131,254」となっています(○○合計という部分。131,254千円すなわち、1億3千1百25万4千円)。必ず右側と左側の合計金額は一致します。

4)左側に「資産の部」、右側に「負債の部」と「純資産の部」

カッコ書きで(資産の部)(負債の部)(純資産の部)という記載があります。ここで、「部」とは「グループ」という意味です。

左側には「資産の部」すなわち資産のグループを表示し、右側には「負債の部=負債のグループ」と「純資産の部=純資産のグループ」を表示します。

従って、今回のケースでは、(資産の部)の下に表示してある「流動資産」から「貸倒引当金」までの全てが資産のグループに属していることを意味しています。

また、(負債の部)の下に表示されている「流動負債」から「退職給付引当金」までが負債のグループ、(純資産の部)の下に記載の「株主資本」から「繰越利益剰余金」までが純資産のグループであることを意味します。

5)さらに細かく分類される。

さらにグループ分けして貸借対照表に表示します。

例えば、「資産の部」は「流動資産」「固定資産」「繰延資産」に分けられ、「固定資産」はさらに「有形固定資産」「無形固定資産」「投資その他の資産」に分けられます。

「負債の部」「純資産の部」も含めて分類を表にしましたのでご参考下さい。

3種類の決算書のうち、上場企業が作成する「財務諸表(金融商品取引法)」の会計ルール(財務諸表等規則)に基づいています(2019年7月7日現在)。

上記で紹介した貸借対照表のケースでは、例えば流動資産には「現金及び預金」から「貸倒引当金」までの11科目が含まれます。

このような「現金及び預金」や「貸倒引当金」など、区分の内訳に該当する、貸借対照表や損益計算書に表示される科目を、「表示科目(ひょうじかもく)」といいます。

※上記表のうち、「繰延資産」「評価・換算差額等」「新株予約権」は今回の会社のケースでは存在していないため、貸借対照表に表示しません。これらは少し高度な話のため、入門である当サイトでは説明の対象外とします。

次回から資産・負債・純資産や各科目について解説します。

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