商業簿記入門その67~外貨建ての営業取引の用語と手続(2級)

公開日:2018年3月20日

外貨建ての営業取引と仕訳処理(2級)

前回、「商業簿記入門その66~オペレーティング・リース取引と仕訳処理(2級)」では、オペレーティング・リース取引の借り手の仕訳処理について解説しました。

今回は、外貨建て取引のうち、営業取引について用語や手続きについて説明します。

※簿記2級の論点になります。


外貨建取引とは

外貨建取引(がいかだてとりひき)とは、外国通貨で取引される取引をいいます。

外国通貨とは、わが国で言えば、日本円以外の通貨をいいます。

換算とは

外貨建取引の仕訳処理も日本円の取引と同じ場所、すなわち同じ仕訳日記帳や伝票に仕訳をきります。

従って、外国通貨の取引である外貨建取引も、日本円と同じ価値尺度を使って金額を記帳しなければいけません。

この外国通貨による金額を日本円の金額に置き換えることを換算(かんざん)といいます。


直物為替相場と先物為替相場とは

直物為替相場(じきものかわせそうば)とは、取引契約成立時から数日中に外国通貨と自国通貨との決済(通貨の交換)を行うための為替相場をいいます。

先物為替相場(さきものかわせそうば)とは、取引契約成立時から先の将来の一定の期日(1か月、3カ月、1年など)に外国通貨と自国通貨との決済を行うための為替相場をいいます。

例えば、海外から米ドルで商品を仕入れて、2日後に1ドル100円(100円/ドル)の為替レートで決済する(米ドルを日本円に交換する)場合は、直物為替相場です。

また、例えば、同じ取引であっても、1年後に1ドル95円(95円/ドル)の為替レートで決済する場合は、先物為替相場です。

【補足】先物為替相場について

※簿記2級の範囲ではありませんが、手続きを理解すると仕訳処理を覚えやすくなります。

先物為替相場は、将来の為替レートの変動が分からないのはもちろんですが、ある程度の予測はできます。しかし、為替レートの将来予測が難しく、予測の幅が大きい(為替リスクが高いといいます)場合には、取引時に先物為替相場を使用して、為替レートを決めてしまうことで、為替リスクを回避することができます。

上述の例では、直物為替相場と先物為替相場の金額が異なっています。これは、もちろん先物為替相場は将来の為替レートであることが原因ですが、もう一つ大きな原因として、日本と米国の金利差を挙げることができます。

例えば、年金利が日本は1%、米国は5%であった場合に、先物為替相場のレートに金利調整が行われていなければ、米ドルで1年間保有すれば、日本円で保有した場合と比較して金利4%だけ多くお金を得ることができます。

そこで、先物為替相場の為替レートは金利調整も含まれたレートになります(この金利調整はプレミアムやコストといいます)。

また、直物為替相場は、例えばYahoo!ファイナンスで調べることができますが、先物為替相場は載っていません。これは、会社が銀行との間で直接取引して、先物為替レートを決めるからです。銀行は将来の為替レートや金利調整の他、銀行が受け取る手数料も考慮して先物為替レートを決めて会社に提示します。

外貨建ての営業取引

営業取引とは、売上や仕入取引のことですが、簿記2級では、外貨建ての営業取引が試験範囲になっています。

具体的には売上や仕入時の仕訳処理や、決算時の売掛金、買掛金の処理(為替差損益勘定)、為替予約の仕訳処理になります。

まとめ

今回は外国建ての営業取引について、用語や手続きを解説しました。次のページでは仕訳処理について解説します。


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