12-3 納品書(控)と請求書(控)
納品書(控)
納品書(控)(のうひんしょひかえ)とは、商品の販売時に送付する納品書の控えとして、販売者が手許で保管する書類をいいます。
他にも「納品書控え」「納品書の控え」などの言葉で表現します。
納品書(控)を保管しておくことで、商品を販売した証明書類とします。
仕訳問題
- 1.xyz株式会社は、株式会社abcに商品を販売し、次の納品書の原本を送付するとともに代金の全額を掛けとして処理した。
No | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|---|
1 | 売掛金 | 27,830 | 売上 | 25,300 |
仮受消費税 | 2,530 |
納品書控えは書類に「控」という文字が付されますが、一般的には納品書の複写やコピーであり、その他の情報は納品書と同じです。
納品書が「元」、納品書控えが「コピー」の関係であり、元の納品書を「原本(げんぽん)」といいます(契約書の原本といった言葉の使い方をする)。
納品書や請求書と同じく、文章がなくても、書類から、どちらが販売側でどちらが仕入側かが読み取れます。
請求書(控)
請求書(控)(せいきゅうしょひかえ)とは、販売者が購入者に送付する請求書の控えとして保管しておく書類をいいます。
請求書(控)を保管しておくことで、代金請求を行った証明とします。
仕訳問題
- 2.xyz株式会社は、株式会社abcに商品を販売しサービスを提供した(どちらも売上勘定で処理する)。また、次の請求書の原本を送付するとともに代金の全額を掛けとして処理した。なお、請求額と同額の配送料を現金で支払った。
No | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
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2 | 売掛金 | 540,000 | 売上 | 530,000 |
現金 | 10,000 |
配送料も請求書に記載していることから、配送料も売掛金に含めて処理します。
仮に本問で配送料が請求書に記載されていない場合には、xyz株式会社が負担することになるため、売掛金530,000円および「発送費10,000円」を借方に記入します。