法人税等調整額と仕訳
記事最終更新日:2021年10月24日
記事公開日:2018年5月3日
法人税等調整額と仕訳を解説します。
法人税等調整額とは
法人税等調整額とは、会計上の利益に対応するように法人税等の額を適切に期間配分するための調整額をいいます。
法定実効税率
法定実効税率とは、税効果会計に係る会計基準の適用指針に定める計算方法に基づいて、法人税等の税率を用いて算定したものをいいます。
計算方法
会計上の利益と課税所得の差異のうち、将来に解消される金額に法定実効税率を乗じて計算します。
繰延税金資産・負債との関係
日本の会計基準では、会計上の資産負債と税務上の資産負債との差異に対する法人税等の前払もしくは未払として繰延税金資産又は繰延税金負債を計上します。そして、P/L上の法人税等にも影響する場合には法人税等調整額を計上します。
法人税等調整額の仕訳
法人税等調整額勘定で仕訳します。
取引 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|---|
法人税等の前払計上 | 繰延税金資産 | ××× | 法人税等調整額 | ××× |
法人税等の未払計上 | 法人税等調整額 | ××× | 繰延税金負債 | ××× |
表示
税効果会計に係る会計基準に基づき、税引前当期純利益から控除する形式によって、法人税等とともに区分表示します。
仕訳例
- 1.税効果会計の適用により、繰延税金資産100を計上するとともに法人税等調整額を計上する。
No | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|---|
1 | 繰延税金資産 | 100 | 法人税等調整額 | 100 |
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