開始仕訳とは

硬貨の山

記事公開日:2021年10月20日

開始仕訳を解説します。

開始仕訳とは

開始仕訳とは、過年度に行った連結仕訳をいいます。

目的

過年度の連結仕訳を連結財務諸表に反映させるためです。

必要性

連結決算は毎期、個別財務諸表から開始します。しかし、個別財務諸表には過年度の連結仕訳を反映していません。従って、毎回、過年度の全ての連結仕訳としての開始仕訳が必要になります。

仕訳方法

過年度に帰属する損益のため、損益科目を利益剰余金に振り替えます。その他の点は過年度に行った仕訳通りです。

対象の取引

代表的な取引として、資本連結(子会社化)、子会社損益の振替、のれん償却などがあります。

開始仕訳

上記取引を示すと次の通り。

取引借方科目借方金額貸方科目貸方金額
資本連結資本金×××子会社株式×××
資本剰余金×××非支配株主持分×××
利益剰余金×××
のれん×××
子会社利益の配分利益剰余金×××非支配株主持分×××
のれん償却利益剰余金×××のれん×××

仕訳例

  • 1.前年度の子会社の当期純利益は100である。非支配株主割合20%。
No借方科目借方金額貸方科目貸方金額
1利益剰余金20非支配株主持分20

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著者情報

須藤恵亮(すとうけいすけ)

フリーランス公認会計士。1人で「PDCA会計」を企画・開発・運営。

中央青山監査法人で会計監査、事業会社2社でプレイングマネジャーとして管理業務全般及びIPO準備業務に携わる。

現在は派遣・契約社員等として働きながら、副業的に「PDCA会計」の執筆やアプリ開発等コツコツ活動しています。

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