当期純損失の仕訳処理

たくさんの硬貨

記事最終更新日:2022年10月5日
記事公開日:2022年7月9日

本記事では当期純損失の仕訳処理を解説します。

当期純損失とは

(税引前)当期純損失とは、損益計算の結果、費用が収益を上回った状態をいいます。

決算振替仕訳

当期純損失の処理は決算手続のうち、「決算振替仕訳」として行われます。

当期純損失の仕訳処理

損益勘定(その他に属する勘定科目)」、「繰越利益剰余金勘定(純資産に属する勘定科目)」で仕訳します。

決算手続により、損益勘定に費用科目と収益科目の残高が全て転記され、損益勘定が借方残高になった場合、当期純損失になります。

当該当期純損失の金額を「繰越利益剰余金」に振り替える処理を行います。損失の発生によって純資産は減少することから、繰越利益剰余金を借方に記入します。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
繰越利益剰余金×××損益×××

欠損填補

繰越利益剰余金の残高がマイナスになった場合(いわゆる「欠損」)には、資本金や資本準備金・利益準備金を減少させて「欠損填補」を行うことがあります。

仕訳例

  • 当期純損失100を計上する。
借方科目借方金額貸方科目貸方金額
繰越利益剰余金100損益100

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著者情報

須藤恵亮(すとうけいすけ)

フリーランス公認会計士。1人で「PDCA会計」を企画・開発・運営。

中央青山監査法人で会計監査、事業会社2社でプレイングマネジャーとして管理業務全般及びIPO準備業務に携わる。

現在は派遣・契約社員等として働きながら、副業的に「PDCA会計」の執筆やアプリ開発等コツコツ活動しています。

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