3-2 現金の範囲2-為替証書

引き続き現金の範囲を解説します。

為替証書

為替証書(かわせしょうしょ、郵便為替証書とも)とは、送金する目的で、ゆうちょ銀行や郵便局に申し込んで発行してもらう証書をいいます。

為替証書には、普通為替証書(ふつうかわせしょうしょ)定額小為替証書(ていがくこがわせしょうしょ)が存在します。

発行には、送金する金額の他に手数料が必要になります。

普通為替証書のひな型

【引用元】普通為替と定額小為替(お手軽送金)郵便為替・郵便小為替(郵便ゆうパック・個人向け郵便局発送お役立ち情報)

定額小為替証書のひな型

【引用元】普通為替と定額小為替(お手軽送金)郵便為替・郵便小為替(郵便ゆうパック・個人向け郵便局発送お役立ち情報)

どちらも、ゆうちょ銀行、または郵便局で申し込むことができます。

普通為替証書は、遠隔地の相手に送金する場合に利用します。現金書留という方法もありますが、手数料では普通為替証書の方が、安く送金できます。

数万円から数百万円単位の送金に利用します。

一方で、定額小為替証書も同様に、送金手段として用いますが、数百円など、より小額な料金支払などに利用します。

利用例として、市区町村の役所に郵送で住民票などの書類を請求する場合があります。

普通為替証書と定額小為替証書の簿記上の取り扱い

普通為替証書や定額小為替証書を受け取った場合には、ゆうちょ銀行や郵便局に持ち込めば、証書に記載されている金額を現金(通貨)で受け取ることができます。

従って、どちらの為替証書も簿記では現金として取り扱います。為替証書を受け取った場合には、現金の増加として仕訳します。

為替証書の仕訳

通貨、紙幣や他人振り出し小切手と同じく現金として取り扱います。為替証書を受け取った時点で、借方に「現金」を記入します。

取引借方科目借方金額貸方科目貸方金額
為替証書の受け取り現金×××相手科目×××
為替証書の送付相手科目×××現金×××

取引の8要素の一覧表

仕訳問題

No借方科目借方金額貸方科目貸方金額
1現金30,000売上30,000
2支払手数料500現金500

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著者情報

須藤恵亮(すとうけいすけ)

フリーランス公認会計士。1人で「PDCA会計」を企画・開発・運営。

中央青山監査法人で会計監査、事業会社2社でプレイングマネジャーとして管理業務全般及びIPO準備業務に携わる。

現在は派遣・契約社員等として働きながら、副業的に「PDCA会計」の執筆やアプリ開発等コツコツ活動しています。

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