のれんと仕訳
記事公開日:2021年9月16日
のれんと仕訳を解説します。
のれんとは
のれんとは、無形固定資産の1つです。合併や買収される企業のその時点での帳簿上の純資産額と、その支払対価との差額をいいます。超過収益力ともいいます。
超過収益力
超過収益力とは、個別の資産の合計では識別できない収益力をいい、ブランドや各種のノウハウなどが該当します。
合併会計と連結会計
合併や子会社の取得時にのれんが発生します(パーチェス法)。
資産計上
のれんは資産として識別可能である有償取得の場合に計上できます。
自己創設のれん
企業の内部努力によって生じる自己創設のれんは識別不能な資産と捉えられていることから、資産計上は認められていません。
負ののれん
帳簿上の純資産額が支払対価を上回る場合には、のれんが負債として識別されることから、「負ののれん」といいます。負ののれんは発生時の収益として計上します。
のれん償却
のれんは20年以内の期間にわたり残存価額ゼロの定額法など合理的な方法で償却して費用計上(販売費及び一般管理費)します。
仕訳
決算整理仕訳としてのれん勘定、のれん償却勘定で仕訳します。
取引 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|---|
取得 | のれん | ××× | 現金預金など | ××× |
償却 | のれん償却 | ××× | のれん | ××× |
仕訳例
- 1.のれんを100で取得した。代金は来月支払う。
No | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|---|
1 | のれん | 100 | 未払金 | 100 |
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