日商簿記2級 投資その他の資産(長期前払費用)の仕訳

更新日:2021年1月4日
公開日:2018年2月5日

前回は無形固定資産のうち、主にのれんとソフトウェア、及びその減価償却費の仕訳について解説しました。

今回は、投資その他の資産のうち長期前払費用の仕訳を中心に説明します。

投資その他の資産と種類

投資その他の資産(とうしそのたのしさん)とは、固定資産のうち有形固定資産や無形固定資産以外のものをいいます。

投資その他の資産の種類は次の通り。

  • ・満期保有目的債券
  • ・子会社株式、関連会社株式
  • ・その他有価証券
  • ・不渡手形
  • ・長期貸付金
  • ・長期前払費用
  • ・その他

これらの各科目のうち、長期前払費用以外の科目は下記の記事を参照。

次に長期前払費用について解説します。

長期前払費用とは

長期前払費用(ちょうきまえばらいひよう)とは、前払費用のうち貸借対照表日の翌日から起算して1年を超える期間を経て費用となるものをいいます。

例えば、×1年4月1日に5年分の家賃を前払いした場合、×2年3月期の決算では費用の配分は次の通り。

  • (1)当期 ×1年4月1日~×2年3月31日(12ヶ月)
  • (2)次期 ×2年4月1日~×3年3月31日(12ヶ月)
  • (3)それ以降 ×3年4月1日~×6年3月31日(36ヶ月)

以上から、(1)は当期の費用(支払家賃)、(2)は前払費用、(3)が長期前払費用に該当します。

前払費用(経過勘定項目)の詳細は下記の記事を参照。

長期前払費用の仕訳

長期前払費用勘定(資産に属する勘定科目)」を使用して仕訳します。

大きく次の2通りの仕訳方法に分けることができます。

  • (1)支払時に費用科目で仕訳し、決算時に1年以内に費用となる前払費用(支払家賃であれば前払家賃)と長期前払費用に振り替える方法
  • (2)支払時に長期前払費用と費用科目に分けて仕訳し、決算時に1年以内に費用になる部分を長期前払費用から前払費用に振り替える方法
  • ※その他の仕訳パターンも存在します。
  • ※長期前払費用勘定ではなく、長期前払家賃など費用科目に合わせた勘定科目を使用するような出題も考えられます。

仕訳パターンと使用する勘定科目は問題の指示に従いましょう。

仕訳方法出来事借方科目借方金額貸方科目貸方金額
(1)支払時支払家賃など×××現金預金など×××
決算時前払家賃など×××支払家賃など×××
長期前払費用×××
(2)支払時支払家賃など×××現金預金など×××
長期前払費用×××
決算時前払家賃など×××長期前払費用×××

仕訳例

  • 1.A社は×1年4月1日に当月以降5年間(60か月)の保険料60万円を普通預金より支払った。
  • 2.×2年3月31日 決算を迎えた。1.の保険料について仕訳した。
仕訳方法No借方科目借方金額貸方科目貸方金額
(1)1保険料600,000普通預金600,000
2前払保険料120,000保険料480,000
長期前払費用360,000
(2)1保険料120,000普通預金600,000
長期前払費用480,000
2前払保険料120,000長期前払費用120,000

まとめ

今回は、投資その他の資産のうち長期前払費用の仕訳を中心に解説しました。費用科目の勘定科目名は問題演習を通じて覚えていきましょう。

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