63.投資その他の資産(長期前払費用)と仕訳処理(簿記2級)

更新日:2019年9月20日
公開日:2018年2月5日

投資その他の資産(長期前払費用)と仕訳処理

前回、「商業簿記入門その62~無形固定資産(のれん、ソフトウェアなど)と減価償却、仕訳処理(2級)」では無形固定資産のうち、主にのれんとソフトウェア、及びその減価償却の仕訳について解説しました。

今回は、投資その他の資産のうち、長期前払費用の仕訳処理を中心に説明します。




投資その他の資産と種類

投資その他の資産とは、固定資産のうち、有形固定資産や無形固定資産以外のものをいいます。

投資その他の資産には次のようなものがあります。

  • ・満期保有目的債券
  • ・子会社株式、関連会社株式
  • ・その他有価証券
  • ・不渡手形
  • ・長期貸付金
  • ・長期前払費用
  • ・その他

上述の各科目のうち、長期前払費用以外の科目は他のページで解説していますので、ご参照ください。

ここでは、長期前払費用について解説します。




長期前払費用とは

長期前払費用とは、前払費用のうち、貸借対照表日の翌日から起算して1年を超える期間を経て費用となるものをいいます。

例えば、×1年4月1日に5年分の家賃を前払いした場合、×2年3月31日の決算を迎えた場合には、費用の配分は次の通りになります。

  • (1)当期 ×1年4月1日~×2年3月31日(12か月)
  • (2)次期 ×2年4月1日~×3年3月31日(12か月)
  • (3)それ以降 ×3年4月1日~×6年3月31日(36か月)

当期の決算では、(1)は当期の費用(支払家賃)、(2)は前払費用、(3)が長期前払費用に該当します。

長期前払費用の仕訳

長期前払費用勘定(資産に属する勘定科目)」を使用して仕訳処理します。

大きく次の2通りの仕訳方法に分けることができます。

  • (1)支払時に費用科目で仕訳処理し、決算時に1年以内に費用となる前払費用(支払家賃であれば前払家賃)と長期前払費用に振り替える方法
  • (2)支払時に長期前払費用と費用科目に分けて仕訳処理し、決算時に1年以内に費用になる部分を長期前払費用から前払費用に振り替える方法
  • ※その他にも仕訳パターンは存在します。
  • ※長期前払費用勘定ではなく、長期前払家賃など、費用科目に合わせた勘定科目を使用するような出題も考えられます。

仕訳処理や使用する勘定科目は問題の指示に従いましょう。

仕訳方法出来事借方科目借方金額貸方科目貸方金額
(1)支払時支払家賃など×××現金預金など×××
決算時前払家賃など×××支払家賃など×××
長期前払費用×××
(2)支払時支払家賃など×××現金預金など×××
長期前払費用×××
決算時前払家賃など×××長期前払費用×××



仕訳例

  • 1.A社は×1年4月1日に当月以降5年間(60か月)の保険料60万円を普通預金より支払った。
  • 2.×2年3月31日 決算を迎え、上述1.の保険料について仕訳処理を行った。
仕訳方法No借方科目借方金額貸方科目貸方金額
(1)1保険料600,000普通預金600,000
2前払保険料120,000保険料480,000
長期前払費用360,000
(2)1保険料120,000普通預金600,000
長期前払費用480,000
2前払保険料120,000長期前払費用120,000

まとめ

今回は、投資その他の資産のうち、長期前払費用を中心に解説しました。勘定科目名は問題演習を通じて覚えていきましょう。







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