日商簿記2級 手形の割引の取り扱いと仕訳
更新日:2020年12月28日
公開日:2017年11月12日
前回は、手形の裏書譲渡の実務上の取り扱いと仕訳について解説しました。
今回は手形の割引の取り扱いと仕訳について説明します。
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手形の割引とは
手形の割引(わりびき)とは、受け取った手形の支払期日が到来する前に、銀行などの金融機関に手形を持ち込んで換金(お金に換えること)することをいいます。
「割引」とは、支払期日までの利息を差し引かれることを意味します。
この利息を「割引料(わりびきりょう)」といいます。
割引料の計算
割引料の計算式は次の通りです。
割引料 = 額面金額 × 割引率 ×(割引日数÷365)
額面金額とは、手形の金額のことです。
割引率は、手形によって異なり、金融機関が決めます。
割引日数とは、金融機関に手形を持ち込んだ日から、支払期日までの日数をいいます。
手形割引の仕訳
手形の割引を行った場合には、受け取った手形が減少するので、貸方に受取手形勘定を記入します。
次に割引料ですが、「手形売却損勘定(費用に属する勘定科目)」を借方に記入します。
最後に受取手形と割引料の差額を代金として受け取るので、借方に当座預金などの勘定科目を記入します。
出来事 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|---|
手形の割引 | 当座預金など | ××× | 受取手形 | ××× |
手形売却損 | ××× |
仕訳例
1.A社はB社から受け取った手形5万円を銀行に持ち込み、割引料2千円を差し引いた残額を当座預金に預け入れた。
No | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|---|
1 | 当座預金 | 48,000 | 受取手形 | 50,000 |
手形売却損 | 2,000 |
まとめ
今回は、手形の割引の取り扱いと仕訳について解説しました。実務をイメージして覚えておきましょう。
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