破産更生債権等と仕訳

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記事公開日:2021年8月14日

破産更生債権等と仕訳を解説します。

破産更生債権等とは

破産更生債権等とは、経営破綻または実質的に経営破綻に陥っている債務者に対する債権をいいます。

一般債権や貸倒懸念債権とともに金銭債権の区分の1つです。

個別評価

破産更生債権等の評価は個別評価といいます。他に一括評価があります。

破産更生債権等の評価方法

破産更生債権等は財務内容評価法によって貸倒見積高を計算して評価します。

仕訳

売掛金や受取手形など一般的な貸倒引当金の仕訳と同じです。貸倒引当金勘定(資産の控除科目)をはじめとする勘定科目で仕訳します。

取引借方科目借方金額貸方科目貸方金額
貸倒引当金の設定貸倒引当金残高 <
今回見積額
貸倒引当金繰入×××貸倒引当金×××
貸倒引当金残高 >
今回見積額
貸倒引当金×××貸倒引当金戻入×××
貸し倒れの発生貸倒引当金×××売掛金など×××

B/S表示

1年以内に回収されないことが明らかである場合には、売掛金や受取手形といった営業債権であっても適切な表示科目にして固定資産(投資その他の資産)に表示します。この場合には売掛金勘定などから「破産更生債権等勘定」に振替仕訳しておけば、表示組替が楽になります。

仕訳例

  • 1.破産更生債権等(貸付金)100から担保処分見込額30を差し引いた全額を貸倒引当金として計上する。
No借方科目借方金額貸方科目貸方金額
1貸倒引当金繰入70貸倒引当金70

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著者情報

須藤恵亮(すとうけいすけ)

フリーランス公認会計士。1人で「PDCA会計」を企画・開発・運営。

中央青山監査法人で会計監査、事業会社2社でプレイングマネジャーとして管理業務全般及びIPO準備業務に携わる。

現在は派遣・契約社員等として働きながら、副業的に「PDCA会計」の執筆やアプリ開発等コツコツ活動しています。

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