差額補充法と仕訳(簿記3級)
記事最終更新日:2021年12月11日
記事公開日:2021年8月12日
差額補充法と仕訳を解説します。
差額補充法とは
差額補充法とは、貸倒引当金の仕訳処理の方法をいいます。
計算方法
差額補充法を適用した場合の貸倒引当金は次の計算方法で計上します。
差額補充法の計算方法
- ・貸倒引当金計上額
- = 貸倒見積額 - 貸倒引当金残高
差額補充法による仕訳
決算整理仕訳として次の通り仕訳します。
取引 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 | |
---|---|---|---|---|---|
計上 | 貸倒引当金残高 < 今回見積額 | 貸倒引当金繰入 | ××× | 貸倒引当金 | ××× |
貸倒引当金残高 > 今回見積額 | 貸倒引当金 | ××× | 貸倒引当金戻入 | ××× |
貸倒引当金繰入
差額補充法による計算の結果がプラスの場合には、貸倒引当金繰入勘定(費用に属する勘定科目)を借方に記入して仕訳します。
貸倒引当金戻入
差額補充法による計算の結果がマイナスの場合には貸倒引当金を計上し過ぎであるため、貸倒引当金戻入勘定(収益に属する勘定科目)を貸方に記入して貸倒引当金を減少させるように仕訳します。これを戻し入れ処理といいます。
仕訳例
- 1.決算整理前の貸倒引当金残高は20。当期決算の見積額は30であった。
No | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|---|
1 | 貸倒引当金繰入 | 10 | 貸倒引当金 | 10 |
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