原価計算入門その22~部門別計算(続・直接配賦法と相互配賦法)

作成日:2016年11月13日 更新日:2018年5月23日

前回に引き続き、部門別計算について解説します。

下記に学習上のポイントを参考に記載しました。ご利用ください。

※この「原価計算入門」のサイトでは、2級レベルの工業簿記を、衣服メーカーを例として毎回解説しています。

【学習のポイント】

0.部門と部門費の分類
1.各部門への原価の集計
 ①賦課(部門個別費)
 ②配賦(部門共通費)
2.補助部門の製造部門への配賦
 ①直接配賦法
 ②相互配賦法


【部門別計算(直接配賦法と相互配賦法)】

前回、「原価計算入門その21~部門別計算(直接配賦法と相互配賦法)」から解説している設例の続きです。



【設例】
衣服メーカーは製造間接費の集計過程において部門別計算を採用している。
設定している部門と部門個別費、部門共通費、配賦基準は次の通り。

項目費目金額(円)配賦基準
部門共通費減価償却費300,000工場占有面積
電力料160,000電力消費量(kWh)
その他600,000従業員数
項目合計切抜部門裁縫部門清掃部門事務管理部門
部門個別費(円)200,000100,00070,00010,00020,000
従業員数(人)124512
電力消費量(kWh)6403002603050
工場占有面積(㎡)501520510

※補助部門の配賦基準
清掃部門:工場占有面積(㎡) 事務管理部門:従業員数

(問1)各部門の部門費(部門個別費と部門共通費の合計)を求めましょう。
→前回、解答済み。解答は下記の通り。

項目合計切抜部門裁縫部門清掃部門事務管理部門
部門個別費200,000100,00070,00010,00020,000
減価償却費300,00090,000120,00030,00060,000
電力料160,00075,00065,0007,50012,500
その他600,000200,000250,00050,000100,000
小計:部門共通費1,060,000365,000435,00087,500172,500
部門費(解答)1,260,000465,000505,00097,500192,500

(問2)補助部門配賦後の製造部門費(切取部門と裁縫部門)について
 ①直接配賦法を用いて求めましょう。
 ②相互配賦法を用いて求めましょう。
※小数点以下の端数は小数点第一位で四捨五入すること。

部門名から、切抜部門と報歳部門は製造部門、清掃部門と事務管理部門は補助部門であることを読み取ります。

補助部門に集計された部門費は、直接配賦法または相互配賦法によって、製造部門へ配賦します。

【部門別計算(直接配賦法)】

<解答>
(問2)①直接配賦法
→補助部門には配賦せず、製造部門のみに配賦する方法

切抜部門への配賦額の計算を参考に示します。

清掃部門→切抜部門への配賦:清掃部門97,500円÷(15+20)× 15 = 41,785.714・・・→41,786円
事務管理部門→切抜き部門への配賦:事務管理部門192,500円÷(4 + 5)× 4 = 85,555.555・・・→85,556円

項目合計切抜部門裁縫部門清掃部門事務管理部門
部門個別費200,000100,00070,00010,00020,000
部門共通費1,060,000365,000435,00087,500172,500
部門費1,260,000465,000505,00097,500192,500
 清掃部門より-41,78655,714△97,500-
 事務管理部門より-85,556106,944-△192,500
製造部門費(解答)1,260,000592,342667,658--
【部門別計算(相互配賦法)】


(問2)②相互配賦法
→1次配賦では、自部門以外の補助部門も含めて配賦し、2次配賦では、製造部門のみに配賦する方法(2次配賦は直接配賦法と同じ)

(1次配賦)切抜部門への配賦額の計算を参考に示します。

清掃部門→切抜部門への配賦:清掃部門97,500円÷(15 + 20 + 事務管理部門10)× 15 = 32,500円
事務管理部門→切抜部門への配賦:事務管理部門192,500円÷(4 + 5 + 清掃部門1)× 4 = 77,000円

一次配賦の結果は次の通り。

項目合計切抜部門裁縫部門清掃部門事務管理部門
部門個別費200,000100,00070,00010,00020,000
部門共通費1,060,000365,000435,00087,500172,500
部門費1,260,000465,000505,00097,500192,500
 清掃部門より-32,50043,333△97,50021,667
 事務管理部門より-77,00096,25019,250△192,500
1次配賦結果1,260,000574,500644,58319,25021,667

(2次配賦)切抜部門への配賦額の計算を参考に示します。

清掃部門→切抜部門への配賦:清掃部門19,250円÷(15 + 20 )× 15 = 8,250円
事務管理部門→切抜部門への配賦:事務管理部門21,667円÷(4 + 5)× 4 = 9,629.777・・・→9,630円

二次配賦の結果は次の通り。

項目合計切抜部門裁縫部門清掃部門事務管理部門
部門個別費200,000100,00070,00010,00020,000
部門共通費1,060,000365,000435,00087,500172,500
部門費1,260,000465,000505,00097,500192,500
 清掃部門より-32,50043,333△97,50021,667
 事務管理部門より-77,00096,25019,250△192,500
1次配賦結果1,260,000574,500644,58319,25021,667
 清掃部門より-8,25011,000△19,250-
 事務管理部門より-9,63012,037-△21,667
2次配賦結果
製造部門費(解答)
1,260,000592,380667,620--


【終わりに】

今回は部門別計算のうち、直接配賦法と相互配賦法を設例を用いて解説しました。
次回は部門別計算のまとめを掲載します。


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