相互配賦法と計算方法
記事最終更新日:2021年11月12日
記事公開日:2016年11月13日
部門別計算に関係する「相互配賦法」と計算方法を解説します。
相互配賦法とは
相互配賦法とは、部門別計算のうち、補助部門から製造部門への配賦計算方法の1つであり、補助部門も含めて自部門以外の部門に配賦を行い(1次配賦)、次の2次配賦では製造部門のみに配賦する方法をいいます。
その他の計算方法として直接配賦法などがあります。
引用元:原価計算基準
「(省略)次いで補助部門費は、直接配賦法、階梯式配賦法、相互配賦等にしたがい、適当な配賦基準によって、これを各製造部門に配賦し、製造部門費を計算する。」
部門別計算
相互配賦法は部門別計算の手続きとして行います。
計算方法
補助部門の配賦基準を確認した後に、補助部門費を1件1件、製造部門に配賦します。
直接配賦法では配賦は1回ですが、相互配賦法では2回行います。
1次配賦
自部門を除き、他の補助部門と製造部門に配賦計算を行います。
2次配賦
1次配賦で他の補助部門から配分された補助部門費を、2次配賦では製造部門のみに配賦します。
従って、配賦割合は1回目と2回目で異なる数字になります。
計算例
次の通り。甲乙が製造部門、ABが補助部門とします。
項目 | 合計 | 甲 | 乙 | A | B |
---|---|---|---|---|---|
部門費 | 200 | 80 | 60 | 40 | 20 |
A配賦基準(%) | 100 | 60 | 20 | - | 20 |
B配賦基準(%) | 100 | 40 | 40 | 20 | - |
A配賦 | 40 | 24 | 8 | - | 8 |
B配賦 | 20 | 8 | 8 | 4 | - |
1次配賦結果 | 200 | 112 | 76 | 4 | 8 |
A配賦 | 4 | 3 | 1 | - | - |
B配賦 | 8 | 4 | 4 | - | - |
2次配賦結果 | 200 | 119 | 81 | - | - |