製造間接費とは|概要と手続き

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記事最終更新日:2023年6月27日
記事公開日:2016年11月4日

製造間接費の概要と手続きを解説します。

製造間接費とは

製造間接費とは、間接材料費、間接労務費、間接経費の総称です。単位製品に関して直接的には認識できない原価をいいます。

特徴

費目の種類が多いこと、及び製品に直接関連付けできないことです。そこで製品(製造指図書)や部門と関連付ける適切な基準を設定して原価配分します。

製造間接費の配分を配賦といい、直接費の賦課とは区別します。

原価計算の種類との関係

実際原価計算と標準原価計算で製造間接費が登場しますが、原価の計上や原価差異分析など、製造間接費に関係する様々な要素の計算や手法が異なります。

実際原価計算

実際原価計算では実際配賦率又は予定配賦率に基準操業度を乗じて製造間接費を計上します。予定配賦の場合に発生する製造間接費配賦差異は、予算差異と操業度差異に分解して原価差異を分析します。

標準原価計算

標準原価計算では標準(間接費)配賦率に標準操業度を乗じて製造間接費を計上します。実際発生額との差額(製造間接費差異)は、予算差異、操業度差異及び能率差異に分解して分析します。

配賦基準と操業度

製造間接費の配賦率は、配賦基準に基づいた各種の操業度を用いて計算します。

製造間接費の勘定科目

製造間接費に関係する勘定科目を例示すると次の通り。

・製造間接費 ・原価差異 ・予算差異 ・操業度差異 ・能率差異

次に製造間接費の手続きを解説します。

1.費目別計算

原価要素を分類し、製造間接費に該当するものを集計します。

部門別計算

原価管理や正確な製品原価の計算を目的として製造間接費を部門別に集計した後に、直接配賦法などの方法で全て製造部門に集計します。

手続き終了後、製造部門費を仕掛品に振り替えます。

製品別計算

総合原価計算では直接労務費とともに加工費として計算します。完成品の原価は製品に振り替わります。

原価差異分析

予定配賦または標準配賦の場合には、実際発生額との差額を原価差異として認識し、公式やシュラッター図によって原因を分析します。

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著者情報

須藤恵亮(すとうけいすけ)

フリーランス公認会計士。1人で「PDCA会計」を企画・開発・運営。

中央青山監査法人で会計監査、事業会社2社でプレイングマネジャーとして管理業務全般及びIPO準備業務に携わる。

現在は派遣・契約社員等として働きながら、副業的に「PDCA会計」の執筆やアプリ開発等コツコツ活動しています。

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