予算差異と操業度差異|計算方法と仕訳

実際原価計算の予算差異と操業度差異の計算方法と仕訳を解説します。
能率差異も含めた標準原価計算の原価差異分析(製造間接費)は下記の記事を参照。
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実際原価計算の予算差異と操業度差異の計算方法と仕訳を解説します。
能率差異も含めた標準原価計算の原価差異分析(製造間接費)は下記の記事を参照。
目次
予算差異とは、製造間接費配賦差異のうち、実際操業度を使用した場合の予定額と実際発生額との差異をいいます。
操業度差異とは、製造間接費配賦差異のうち、実際と予定の操業度の違いによる差異をいいます。
実際原価計算制度における原価差異分析とは、予定価格や予定配賦などによって求めた原価の予定額と実際発生額との差額を分析して、財務会計上適切に原価として反映するとともに原価管理に役立てることをいいます。
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製造間接費の原価差異である製造間接費配賦差異は、予算差異と操業度差異に分解できます。標準原価計算の場合には、さらの能率差異も含めます。
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製造間接費の予算には変動予算と固定予算があり、原価差異の計算方法も異なります。
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予算差異は生産効率の良し悪しを表し、操業度差異は固定費の有効利用の度合を表します。
次の通り計算します。
計算式(変動予算)
計算式(固定予算)
予算許容額とは、実際操業度における予定製造間接費をいいます。ただし固定費は操業度の増減による影響を受けないように基準操業度に基づき計算します。
シュラッター図を用いると計算式が理解できます。
<変動予算>
<固定予算>
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製造間接費勘定を予算差異勘定と操業度差異勘定へ振り替えます。
取引 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|---|
原価差異分析(※1) | 予算差異 | ××× | 製造間接費 | ××× |
操業度差異 | ××× |
別の勘定科目を使用する場合もあります。
(※1)借方差異(不利差異)の場合
一般的な場合の予算差異、操業度差異と他勘定との関係を把握できます。
No | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|---|
1 | 予算差異 | 20 | 製造間接費 | 30 |
操業度差異 | 10 |