原価計算入門その20~部門別計算(製造・補助部門、部門個別費・共通費)

作成日:2016年11月12日 更新日:2018年5月22日

今回より、部門別計算について解説します。

部門別計算とは、費目別計算で計算した直接費と間接費を各部門へ配分する手続をいい、原価計算における第2次の計算段階に該当します。
(第1次)費目別計算→(第2次)部門別計算→(第3次)製品別計算

このように段階的に製造原価を分類集計するのは、製品原価の正確な計算および原価管理を行うためです。

※原価計算(工業簿記)の入門段階では、各直接費は製品に賦課(ふか)し、製造間接費のみを部門別計算の範囲として各部門に配賦するように取り扱います

下記に学習上のポイントを参考に記載しました。ご利用ください。

※この「原価計算入門」のサイトでは、2級レベルの工業簿記を、衣服メーカーを例として毎回解説しています。

【学習のポイント】

0.部門と部門費の分類
1.各部門への原価の集計
 ①賦課(部門個別費)
 ②配賦(部門共通費)
2.補助部門の製造部門への配賦
 ①直接配賦法
 ②相互配賦法


【部門別計算(製造部門と補助部門)】

会社には、そのビジネスを遂行するために各業界や固有の様々な部門を組織的に配置しています。

例えば、営業部門、経理部門、総務部門、人事部門、経営企画部門など
(通常は部門ではなく部と呼ぶことが多い)。

製造に関する部門も組立部門、加工部門、切削部門、修繕部門など様々です。

製造に関する部門は次のように製造部門補助部門に分けることができます。
※具体例は衣服メーカーをイメージしています。

項目説明具体例
製造部門直接製造作業の
行なわれる部門
切抜部、裁縫部、取付部など
補助部門製造部門に対して
補助的関係にある部門
運搬部、清掃部、
材料部、工場事務部など

次に部門費の分類について解説します。

【部門別計算(部門個別費と部門共通費)】

製造間接費は、原価部門に分類集計する際に,当該部門において発生したことが直接的に認識されるかどうかによって,部門個別費と部門共通費とに分類します。

項目説明具体例手続
部門個別費部門別に直接的に
認識できる費目
補助材料費、旅費交通費など賦課
部門共通費部門別に直接的には
認識できない費目
減価償却費、賃借料、電力料など配賦

部門個別費はどの部門で発生したのかが直接把握できるため、問題の指示に従って、直接、賦課します。

部門共通費はどの部門で発生したのか把握することができません。
従って、なんらかの配賦基準に基づき、各部門に部門共通費を配賦します。

部門共通費の配賦基準には「建物占有面積」「従業員数」「電力消費量」などがあります。問題に配賦基準の指示があるので、適切な配賦基準で費目を各部門に配賦します。



【終わりに】

今回は部門別計算のうち、部門と費用の分類について解説しました。
次回は部門費計算のうち、直接配賦法と相互配賦法について解説します。


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