直接配賦法と仕訳|計算方法
記事最終更新日:2021年11月11日
記事公開日:2016年11月12日
部門別計算に関係する「直接配賦法」の仕訳と計算方法を解説します。
直接配賦法とは
直接配賦法とは、部門別計算のうち、補助部門から製造部門への配賦計算方法の1つであり、補助部門には配賦せず製造部門のみに配賦する方法をいいます。
その他の計算方法として相互配賦法などがあります。
引用元:原価計算基準
「(省略)次いで補助部門費は、直接配賦法、階梯式配賦法、相互配賦等にしたがい、適当な配賦基準によって、これを各製造部門に配賦し、製造部門費を計算する。」
部門別計算
直接配賦法は部門別計算の手続きとして行います。
第2次集計
補助部門費を直接配賦法などの方法で、全額、製造部門に配賦します。これを第2次集計といいます。
製品別計算
製造部門に集計した製造間接費は、製品別計算に進むために各製品や製造指図書に製造部門費を配賦します。
計算方法
補助部門の配賦基準を確認した後に、補助部門費を1件1件、製造部門に配賦します。全て配賦し終われば直接配賦法は完了です。
計算例
次の通り。甲乙が製造部門、ABが補助部門とします。
項目 | 合計 | 甲 | 乙 | A | B |
---|---|---|---|---|---|
部門費 | 100 | 40 | 30 | 20 | 10 |
A配賦基準(%) | 100 | 70 | 30 | - | - |
B配賦基準(%) | 100 | 60 | 40 | - | - |
A配賦 | 20 | 14 | 6 | - | - |
B配賦 | 10 | 6 | 4 | - | - |
製造部門費 | 100 | 60 | 40 | - | - |
仕訳
製品別計算に進むために製造部門費(製造間接費)を仕掛品に振り替えます。
取引 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|---|
製品へ部門費配賦 | 仕掛品 | ××× | 製造間接費-○○部門 | ××× |
別の勘定科目を使用する場合もあります。
仕訳例
- 1.製品に甲製造部門費60を配賦する。
No | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|---|
1 | 仕掛品 | 60 | 製造間接費-甲製造部門 | 60 |
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