計数変動の仕訳処理
記事最終更新日:2022年7月9日
記事公開日:2021年10月16日
計数変動の仕訳処理を解説します。
計数変動とは
計数変動とは、株主資本の科目間で計上額の振り替えを行うことをいいます。
計数の変動は原則として株主総会決議に基づき行います。
株主資本の一覧
次の通り。
株主資本の一覧(関連記事)
減資
代表的な計数変動の手続きに減資があります。減資とは、資本金の減少をいいます。
資本金は会社債権者を保護するために確保する最も基本的な金額です。従って減資には原則として株主総会の特別決議を必要とし、他にも債権者に異議申し立ての機会を与えるなど会社法にて厳格な手続きを定めています。
欠損填補
会社法上の欠損とは、株主配当の分配可能額がマイナスである状態をいいます。欠損を填補するために資本金や法定準備金から繰越利益剰余金への計数変動を行うことがあります。
資本取引・損益取引区分の原則
企業会計原則の一般原則である資本取引・損益取引区分の原則は会社法の定めにも反映されており、資本と損益という取引源泉間の計数変動には一定の制限があります。
仕訳
株主資本科目間の振替として仕訳します。
取引 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|---|
計数変動 | 減少科目 | ××× | 増加科目 | ××× |
仕訳例
- 1.欠損填補を目的として資本準備金100をその他資本剰余金に振り替える。
No | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|---|
1 | 資本準備金 | 100 | その他資本剰余金 | 100 |