未払配当金と仕訳|剰余金の処分

オフィス

記事最終更新日:2021年10月16日
記事公開日:2018年4月28日

未払配当金と仕訳(剰余金の処分)を解説します。

未払配当金とは

未払配当金とは、未払金の一種です。株主に対する配当金の未払債務をいいます。

配当と剰余金の処分

配当は剰余金の処分の1つです。剰余金の処分は会社法の定めに基づき、原則として株主総会で決議します。

配当金の対象

剰余金(その他資本剰余金 + その他利益剰余金)とその他の計算要素(自己株式の帳簿価額など)から算定した分配可能額を上限として、配当できます。

法定準備金の積立

原資を特定して配当します。同時に原資に応じた法定準備金に会社法で定めた計算方法に基づいた金額を積み立てます。

配当原資法定準備金
その他資本剰余金資本準備金
その他利益剰余金利益準備金

※その他利益剰余金 = 繰越利益剰余金 + 任意積立金

仕訳

未払配当金勘定で仕訳します。

取引借方科目借方金額貸方科目貸方金額
配当(その他利益剰余金)繰越利益剰余金(※1)×××未払配当金×××
利益準備金×××
配当(その他資本剰余金)その他資本剰余金×××未払配当金×××
資本準備金×××

(※1)繰越利益剰余金を処分する場合

仕訳例

  • 1.繰越利益剰余金を原資として100を配当する(10を積み立てる)。
No借方科目借方金額貸方科目貸方金額
1繰越利益剰余金110未払配当金100
利益準備金10

仕訳問題(簿記2級)

PDCA会計の電子書籍に掲載の仕訳問題を全問お試しできます。

PDCA会計 無料アプリのご案内

・日商簿記3級の最新試験範囲に対応
・基本の仕訳問題150問を掲載(全問無料)
・シンプル画面&分かりやすい操作
・アプリ初心者も安心。プライバシーに配慮。課金なし。アカウント登録なし。
・Google Playの厳しい審査を通過

PDCA会計 電子書籍のご案内

日商簿記2級に準拠したスマホで読みやすい標準的なテキストと問題集。試験範囲の改定の都度、改訂版を発売しています。

簿記3級の記事

サイト内検索

著者情報

須藤恵亮(すとうけいすけ)

フリーランス公認会計士。1人で「PDCA会計」を企画・開発・運営。

中央青山監査法人で会計監査、事業会社2社でプレイングマネジャーとして管理業務全般及びIPO準備業務に携わる。

現在は派遣・契約社員等として働きながら、副業的に「PDCA会計」の執筆やアプリ開発等コツコツ活動しています。

詳細はこちら↓
著者プロフィール

☆電子書籍の「0円キャンペーン」
日商簿記テキスト・問題集で実施中。X(旧twitter)で告知します。
「PDCA会計」をフォロー

簿記3級テキスト(PDCA会計の電子書籍)