個別仕訳問題7-出張・その他旅費交通費(7問)

公開日:2025年7月6日

日商簿記3級本試験レベルの出張・その他旅費交通費の仕訳問題(易からやや難まで)を中心に掲載しています。利用者が増えればより早くより良いコンテンツを提供していきます。良いコンテンツと思われた場合には積極的にWEBやSNSでの拡散をお願いします。

出題内容と使い方(共通)

※他の論点別仕訳問題ページと共通

<取引の8要素>

「取引の8要素」のイメージ画像

7-1.バス代の支払い

  • バスに乗車し代金¥200を現金で支払った。
借方科目金額貸方科目金額
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費
200
現金
200

7-1.解説

バスに乗車したので旅費交通費の発生として借方に記入するとともに、現金の支払いを貸方に記入します。

7-2.ICカードのチャージ

  • ICカードに現金¥10,000をチャージした。
借方科目金額貸方科目金額
借方科目金額貸方科目金額
仮払金
10,000
現金
10,000

7-2.解説

ICカードにチャージした段階では旅費交通費の発生とはせず、仮払金の増加として借方に記入します。貸方には支払方法(本問では現金)を記入します。

7-3.電車の乗車代(ICカード)

  • ICカードで電車に乗車した。ICカードの記録を確認したところ、代金は¥750円だった。
借方科目金額貸方科目金額
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費
750
仮払金
750

7-3.解説

ICカードで電車に乗車した場合には、旅費交通費の発生として借方に記入します。支払としてICカード内の残高を使用したので、ICカードのチャージ時に借方計上した仮払金の減少として本問では仮払金¥750を貸方に記入します。

7-4.仮払い申請

  • 営業担当より遠方への出張に際し概算額¥30,000の仮払い申請がなされ、上長の承認後、財務担当は同額の現金を渡した。
借方科目金額貸方科目金額
借方科目金額貸方科目金額
仮払金
30,000
現金
30,000

7-4.解説

仮払申請によって現金を支払ったため、借方に仮払金¥30,000の増加として記入するとともに、貸方に現金の減少として記入します。

7-5.出張旅費の精算と売上金の受渡

  • 出張から戻った従業員から、旅費の残額¥3,000および訪問先の得意先で契約し販売した商品代金¥20,000を現金で受け取った。なお、出張に際して従業員には旅費の概算額¥30,000を渡していた。
借方科目金額貸方科目金額
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費
27,000
仮払金
30,000
現金
23,000
売上
20,000

7-5.解説

出張前に¥30,000を渡し、出張後に残額¥3,000になったため、出張旅費の金額は¥27,000(¥30,000-¥3,000)と計算できます。従って、旅費交通費の発生として¥27,000を借方に記入します。また、出張旅費の精算が完了したため、出張前に記帳した仮払金(借方¥30,000)の残高をゼロにするため、貸方に仮払金の減少として同額¥30,000を記入します。

次に「訪問先の得意先で契約し販売した商品代金¥20,000」から売上¥20,000を貸方に記入します。

最後に現金の受取り額¥23,000(仮払い残額¥3,000+売上金¥20,000)を現金の増加として借方に記入します。

7-6.経費申請

  • 従業員から先週の交通費として¥15,000の経費申請があり、経理担当は適切に処理した。
借方科目金額貸方科目金額
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費
15,000
未払金
15,000

7-6.解説

従業員から交通費の経費申請があったため、旅費交通費の発生として¥15,000を借方に記入するとともに、この時点で従業員に支払いは行っていないため、未払金の増加として同額を貸方に記入します。

7-7.経費精算

  • 先週に申請された従業員の交通費¥15,000について、本日、普通預金より従業員の預金口座へ振り込んだ。
借方科目金額貸方科目金額
借方科目金額貸方科目金額
未払金
15,000
普通預金
15,000

7-7.解説

7-6.の続き。未払金の減少として¥15,000を借方に記入するとともに、支払方法である普通預金を貸方に記入します。

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著者情報

須藤恵亮(すとうけいすけ)

フリーランス公認会計士。1人で「PDCA会計」を企画・開発・運営。

中央青山監査法人で会計監査、事業会社2社でプレイングマネジャーとして管理業務全般及びIPO準備業務に携わる。

現在は派遣・契約社員等として働きながら、副業的に「PDCA会計」の執筆やアプリ開発等コツコツ活動しています。

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