商業簿記入門その5~取引と仕訳(3級)

更新日:2018年9月8日 公開日:2017年7月22日

取引と仕訳

前回、「商業簿記入門その4~貸借対照表と損益計算書との関係」までで、基礎概念についての解説は終了しました。

今回から、簿記そのものについて解説していきます。まずは全体的な話として、取引と仕訳について概略を解説します。

※このサイトでは、基本的な商業簿記の知識を習得されている方を対象としています。仕訳に関する詳細な説明は割愛しております。ご了承ください。


簿記の目的

商業簿記入門(2級と3級の学習支援)その1~はじめに」で説明しましたが、簿記について再度、簡単に説明すると次の通りです。

簿記とは、企業が行う様々な取引を資産、負債、純資産、収益、費用といった、各分類に属する勘定科目を使用して、貨幣的価値が分かるように記録し、企業活動を管理するとともに決算書を作成するために利用される技術。

会社はビジネスとして様々な取引を行っています。例えば、モノを仕入れる、製造する、商品や製品を販売する、借入を行う、従業員に給料を支払う、など。

このような取引のうち、前回、「簿記入門その4~貸借対照表と損益計算書との関係」までに解説した、資産、負債、純資産、収益、費用の各要素を増減させるような取引について、仕訳という記帳技術を用いて、貨幣的価値が分かるよう、すなわち金額を記録する、ということが、簿記の1つの役割になります。

また、毎日の取引を、年度の始め(期首)から年度の終わり(期末)まで、継続的に簿記によって記録しておき、例えば3月決算の会社であれば、決算日の3月31日を過ぎた、5月頃までには、1年間の取引を集約した貸借対照表や損益計算書といった決算書を作成します。

このように、貸借対照表や損益計算書を作成するために日々の取引を記録しておくことも、簿記の役割の1つです。

仕訳とは

会社の簿記では複式簿記が用いられます。複式簿記とは、1つの取引を必ず、2つの側面から記録する方法です。

そして、複式簿記の手法を用いて、左側(借方(かりかた))と右側(貸方(かしかた))のそれぞれに、資産、負債、純資産、収益、費用といった、各分類に属する勘定科目(かんじょうかもく)と金額を記録することを、仕訳(しわけ)といいます。

例えば、会社が50,000円の備品を現金で購入した場合の仕訳は次の通りです。

(借方)備品 50,000 (貸方)現金 50,000


取引の8分類

仕訳を記入する場合、(借方)に使用する勘定科目と(貸方)に使用する勘定科目を決めるための判断材料の1つとして、「取引の8分類」があります。

取引の8分類とは、資産、負債、純資産(資本)の増加・減少や収益・費用の発生を借方・貸方のどちらに記入するのかをまとめたものです。

具体的には下の表の通りです。

取引の8分類

例えば、上記の取引の例で考えてみると、備品も現金も資産に属する勘定科目です。

「備品を購入した」ということは、備品が増加したことになります。取引の8分類を見ると、資産の増加は借方に記入するので、備品は借方に記入します。

反対に現金は減少しました。従って、取引の8分類によって、資産の減少は貸方に記入することから、現金は貸方に記入しています。

まとめ

今回は仕訳と取引について概略を解説しました。

取引の8分類は、覚える必要はありません。取引の8分類を見ながら仕訳の問題を解いていれば、そのうち自然と覚えていきます。


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