商業簿記3級 勘定と転記

更新日:2019年9月8日
公開日:2017年7月23日

前回、「取引と仕訳」では取引と仕訳について簡単に解説しました。

引き続き、簿記全体のテーマを解説します。今回は勘定と転記についてです。

※このサイトでは、基本的な商業簿記の知識を習得されている方を対象としています。勘定と転記に関する詳細な説明は割愛しております。ご了承ください。

仕訳例と勘定(Tフォーム)

下に、仕訳例と勘定(Tフォーム)例を掲載しました。この例を基に解説します。

【仕訳例】
・ 7月20日 (借方)現金 100,000 (貸方)普通預金 100,000
・ 7月22日 (借方)備品 50,000 (貸方)現金 50,000
・ 8月 6日 (借方)貯蔵品 420 (貸方)現金 420
・ 8月18日 (借方)交通費 15,000 (貸方)現金 15,000
・12月 2日 (借方)発送料 5,000 (貸方)現金 7,500
          仮払金 2,500

転記

転記(てんき)」とは、取引に基づいて記入した仕訳を、勘定(Tフォーム)に記入することをいいます。

取引 → 仕訳 → 勘定(Tフォーム)

日々の取引は、仕訳を見れば分かります。

しかし、月や決算期といった一定の期間で、各勘定科目毎にどの位の金額になったのか、すなわちフローを把握することは仕訳だけでは難しいです。

また、仕訳からすぐに損益計算書を作成するのも大変です。

そこで、仕訳と損益計算書の間に、勘定科目毎に記入して、集計しておく場所があればいいということになります。

この場所が勘定(Tフォーム)です。

勘定

勘定(かんじょう)」とは、勘定科目毎に取引の記録を行うために、集計・計算するための場所をいいます。

Tフォームという言葉の方が、皆さんには馴染み深いかもしれません。

勘定の記入について、簡単にポイントを説明します。

(1)一番上に勘定科目名を記入する。
→勘定(Tフォーム)は、勘定科目毎に作成します。上の例は、現金勘定の記入例です。

(2)左側が借方、右側が貸方を表す。
(3)取引の日付と仕訳の相手方勘定科目、および金額を記入する。

→例えば、右側に「7/22 備品 50,000」という記載があります。これは、7月22日に、50,000円の備品を、現金で購入したことを意味します。現金の支払いは、取引の8分類から、資産の減少は貸方に記入することが分かるので、Tフォームの右側に記入しています。

ちなみに、このTフォームが現金ではなく、備品であった場合には、この取引は、Tフォームの左側(借方)に「7/22 現金 50,000」と記入することになります。なぜならば、備品という資産に属する勘定科目が、増加するからです。

(4)ある日付の一つの取引に、相手方勘定科目が複数存在する場合には、「諸口」と記入する。
→上記の例では12月2日の仕訳を見ると、借方に発送料と仮払金という2つの勘定科目が記入されています。このように相手方勘定科目が複数存在する場合には、相手勘定科目を記入するのではなく、「諸口」と記入しておきます。

(5)最終的に左側と右側の合計は一致する。
(6)貸借差額は、不足している側に「次期繰越」など適当な名称を記入し、金額を含めて朱記する。
(7)空白の行が存在する場合には斜線を引く。

→月末や決算期末など、区切りのよい時期で勘定は締め切ります。締め切る場合には借方・貸方それぞれで合計を計算し、両者の差額は足りない側に「次期繰越」など適当な名称とともに、その差額を朱記します。

また、空白の行があれば斜線を引きます。この例では借方に空白行がありますので、斜線を引いておきます。

(8)最期の行に合計金額を借方・貸方ともに記入する。
(9)合計金額のすぐ上には合計線を記入する。
(10)合計金額のすぐ下には締切線を記入する。

→この例では合計金額は100,000円になります。また、記入した合計金額のすぐ上には合計線(一本線)を、すぐ下には締切線(二重線)を引きます。

まとめ

仕訳と勘定の関係が分かりましたでしょうか?

勘定記入は、問題演習を繰り返せば、自然と覚えてきます。

ページトップへ