商業簿記入門その24~クレジット売掛金(2級)

公開日:2017年9月24日

クレジット売掛金

前回、「商業簿記入門その23~売掛金明細表と買掛金明細表」では売掛金明細表と買掛金明細表について解説しました。

今回はクレジット売掛金について説明します。

※簿記2級の論点になります。


クレジット売掛金とは

クレジット売掛金とは、クレジットカードを利用した売上取引に使用する勘定科目をいいます。

得意先が、売上代金の支払にクレジットカードを使用する場合があります。

クレジットカードによる売上代金の支払いの場合には、会社はクレジットカード会社(信用会社)に対して売掛金が存在することになります。

販売側がA社、仕入側がB社である場合のクレジットカードを使用した支払に関する取引について、下にモノの流れとお金の流れに分けて記載しました。

(モノの流れ):A社→モノ→B社
(お金の流れ):B社→お金→信用会社→お金(手数料控除後)→A社

クレジットカードを使用した場合には、販売側であるA社には、売上代金のうち、信用会社が受け取る手数料を差し引いた金額が契約で約束された期日に入金されることになります。

信用会社(クレジットカード会社)との取引について

販売側は、販売数を増やすために様々な取り組みを行いますが、その取り組みの一つとして、購入者が様々な支払方法を選択できるようにすることが挙げられます。

そこで、信用会社とクレジットカードで支払いできるように契約を締結するのです。

クレジットカードで代金を回収するメリットとして、売上代金を安全に回収することができることがあります。

得意先の中には業績が悪く、財務状態も良くない会社も存在します。そのような会社にモノ・サービスを販売提供した場合には、得意先が倒産した結果、売上代金を回収できないというケースも考えられます(これを貸倒(かしだおれ)といいます)。

そこで、信用会社と契約締結して、クレジットカードでの支払方法を選択すれば、販売側は信用会社から代金を回収すればいいことになります。

万が一、得意先が倒産したとしても販売側は信用会社から代金を支払ってもらうことができます。信用会社が倒産する可能性は得意先が倒産する可能性よりもずっと低いので、安全に売上代金を回収することができるのです。

一方でデメリットとしては、貸倒による代金回収できない、というリスクを信用会社が引き受けてくれるので、その分、販売側は手数料を信用会社に支払わなければならないということがあります(購入側も信用会社に対して利息を支払います)。


仕訳

クレジットカードによる支払があった場合の、販売側の仕訳は次の通りです。

出来事借方科目借方金額貸方科目貸方金額
商品の販売クレジット売掛金×××売上×××
支払手数料×××
売上代金の回収現金預金など×××クレジット売掛金×××

仕訳例

1.A社はB社に商品50万円を販売した。支払はクレジット払いであった。クレジット手数料は販売代金の3%である。
2.信用会社から当座預金に代金が振り込まれた。

No借方科目借方金額貸方科目貸方金額
1クレジット売掛金485,000売上500,000
支払手数料15,000
2当座預金485,000クレジット売掛金485,000

【解説】
No1:クレジット手数料:売上500,000円 × 3% = 15,000円

まとめ

今回はクレジット売掛金について解説しました。クレジットカード取引の仕組みについて理解しておきましょう。


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