日商簿記3級 受取家賃・地代・手数料の仕訳

更新日:2021年1月5日
公開日:2018年4月9日

前回は、外貨建て取引の仕訳について解説しました。

今回は、受取家賃・地代・手数料の仕訳について説明します。

受取家賃と受取地代とは

受取家賃(うけとりやちん)とは、ビルやマンション、アパート、一軒家など、建物を貸した場合に受け取る家賃収入のことをいいます。

これに対して、受取地代(うけとりちだい)とは、建物ではなく、土地を貸した場合に受け取る収入のことをいいます。

受取家賃と受取地代の仕訳

建物を貸した場合の家賃収入の増減取引は、「受取家賃勘定(収益に属する勘定科目)」で仕訳します。

土地を貸した場合の地代収入の増減取引は、「受取地代勘定(収益に属する勘定科目)」で仕訳します。

出来事借方科目借方金額貸方科目貸方金額
家賃収入の受け取り現金預金など×××受取家賃×××
地代収入の受け取り現金預金など×××受取地代×××

受取手数料とは

受取手数料(うけとりてすうりょう)とは、仲介、代理、事務などにより受け取る手数料収入のことをいいます。

「仲介(ちゅうかい)」とは、2者の間に入って、取り次いだりまとめたりすることをいいます。

「代理(だいり)」とは、本人の代わりに処理を行い、その行った処理は、法律上では本人が行った行為として取り扱われます。

どちらも不動産取引でよく使う用語です。

例えば、あなたがマンションやアパートを借りたいとすると、おそらくインターネットから賃貸物件を検索して良さそうな物件があれば、問い合わせボタンをクリックする、または電話でその物件を扱っている不動産会社に問い合わせるでしょう。

その後、不動産会社があなたと物件の大家との間に入って取り次いだり話を進めたり、という行為を行います。

これが「仲介」です。

その後、良い物件が見つかり手続きも進んで大家さんと契約することになりました。しかし、もしあなたが未成年である場合には親があなたに代わり、不動産会社と契約することになるでしょう。

これが「代理」です。

このような仲介や代理、または事務手続きなどによって、受け取る手数料収入を受取手数料といいます。

受取手数料の仕訳

受取手数料の増減取引は「受取手数料勘定(収益に属する勘定科目)」で仕訳します。

出来事借方科目借方金額貸方科目貸方金額
手数料の受け取り現金預金など×××受取手数料×××

【補足】事業で受け取った家賃、地代、手数料の仕訳処理について(実務の場合)

※日商簿記3級の範囲外。周辺知識を理解したい方用。

例えば不動産会社が上述の取引を行った結果、家賃や地代、手数料を受け取った場合のように、事業(=主要ビジネス)としての取引として家賃や地代、手数料を受け取った場合には、これらの取引は受取家賃や受取地代、受取手数料ではなく「売上」勘定で仕訳する、ということが他のサイトや参考書に記載していることがあります(簿記2級で学習する「役務収益(えきむしゅうえき)」で仕訳する会社も少なくない)。

このことは、勘定科目が最終的に損益計算書の「どの区分」に表示されるか、ということと関係があります。

不動産会社の場合には、上述の取引は事業として行った取引であるので最終的には損益計算書の売上高に表示させます。

これに対して、上述の取引を事業ではなく、一時的な取引や付随する取引として行った場合には、損益計算書上では売上ではなく例えば営業外収益の区分に表示します(会社によって、また具体的な取引によって、販売費及び一般管理費の科目から控除する、という場合など仕訳は様々ですが、少なくとも売上には表示しません)。

勘定科目によって日々の取引を記録する段階と日々の取引を集計して損益計算書に表示させる段階と、2つのステップに分けて考えることが大切です。

実務上では、勘定科目は売上勘定(若しくは役務収益勘定)でも受取家賃勘定でも構いません。しかし、損益計算書に表示させる区分としては、事業として行っているかどうかで上述の通り、明確に分けないといけません。

①日々の取引を記録するための勘定科目と、②貸借対照表や損益計算書に表示させる表示科目、の2種類があることを覚えておきましょう。

まとめ

今回は収益の勘定科目のうち、受取家賃、受取地代、受取手数料について解説しました。問題の指示に従って勘定科目を選択しましょう。

ページトップへ