商業簿記入門その71~収益と費用その2(発送費の仕訳処理)(3級)

公開日:2018年4月10日

発送費の仕訳処理(3級)

前回、「商業簿記入門その70~収益と費用その1(受取家賃、地代、手数料)(3級)」では、収益と費用のうち、受取家賃、受取地代、受取手数料の仕訳処理について解説しました。

今回は、発送費の仕訳処理について説明します。

※簿記3級に出題される勘定科目の一覧を調べたい方は、「勘定科目一覧(簿記2、3級検索データベース」をご参照ください。勘定科目の仕訳解説ページもリンクが記載してありますので、仕訳が分からない時に利用すると便利です。

※収益と費用そのものについては「商業簿記入門その3~収益・費用・利益と損益計算書との関係(3級)」にて解説しています。よろしければご参考ください。


発送費とは

発送費(はっそうひ)とは、モノを配送するのに要した運賃などのことをいいます。

簿記の問題では、備品などの固定資産や仕入れた商品、売り上げのために発送する商品などが出題されます。

発送費の仕訳処理

発送費の仕訳処理ですが、いくつかのケースに分けて考えます。具体的には、「①発送費を誰が負担するか」と「②負担者の代わりに立て替え払いしたか」によって仕訳処理は異なります。

ケース1:発送費を購入者が負担する場合

購入した場合には、購入したモノの仕入れに要した支出(これを「付随費用(ふずいひよう)」や「仕入諸掛り(しいれしょがかり)」といいます)は、モノの購入対価とともにモノの勘定科目として処理します。購入に要した支出のことを取得原価(しゅとくげんか)といいます。

購入したものが机であれば、備品勘定、車であれば車両運搬具勘定、商品であれば仕入勘定(分記法であれば商品勘定)となります。有価証券なども配達で届いた場合には同様に仕訳処理します。

ケース2:発送費を販売者が負担する場合

この場合には、販売に要した費用であり、「発送費勘定(費用に属する勘定科目)」として処理します。

ケース3:発送費を負担者に代わって立て替え払いする場合

立替金勘定で仕訳処理します。

以上のケース1から3の仕訳処理をまとめると次の通りになります。

出来事ケース仕訳の主体借方科目借方金額貸方科目貸方金額
発送費の支払い購入者が負担購入者モノ(備品、仕入など)×××現金預金、買掛金、未払金×××
販売者が負担販売者発送費×××現金預金、買掛金、未払金など×××
売掛金など×××売上×××
購入者が立て替え購入者備品、仕入など×××現金預金、買掛金、未払金など×××
立替金×××現金預金、買掛金、未払金など×××
販売者が立て替え販売者売掛金など×××売上×××
立替金×××現金預金、買掛金、未払金など×××

仕訳例

1.A社は車を200万円で購入し、発送に要した運賃5万円とともに来月支払うことにした。
2.A社はB社へ商品100万円を販売し、代金は掛けとした。発送に要した運賃2万円はA社が負担することとし、発送時に現金で支払った。
3.A社はC社へ商品50万円を販売し、代金は掛けとした。発送に要した運賃1万円はB社が負担することとし、発送時にA社が普通預金より立て替え払いした。

No借方科目借方金額貸方科目貸方金額
1車両運搬具2,050,000未払金2,050,000
2売掛金2,000,000売上2,000,000
発送費20,000現金20,000
3売掛金1,000,000売上1,000,000
立替金10,000普通預金10,000

まとめ

今回は発送費の仕訳処理について解説しました。問題文の指示に従って仕訳処理しましょう。


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