商業簿記入門その71~収益と費用その2(発送費の仕訳処理)(3級)

更新日:2019年5月2日
公開日:2018年4月10日

発送費の仕訳処理(3級)

前回、「商業簿記入門その70~収益と費用その1(受取家賃、地代、手数料)(3級)」では、収益と費用のうち、受取家賃、受取地代、受取手数料の仕訳処理について解説しました。

今回は、発送費の仕訳処理について説明します。

※簿記3級に出題される勘定科目の一覧を調べたい方は、「勘定科目一覧(簿記2、3級検索データベース」をご利用ください。


発送費とは

発送費(はっそうひ)とは、モノを配送するのに要した運賃などのことをいいます。

簿記の問題では、備品などの固定資産や仕入れた商品、売り上げのために発送する商品などに関連して出題されます。

発送費の仕訳処理

発送費の仕訳処理はいくつかのケースに分けて考えます。

具体的に説明すると、「①発送費を誰が負担するか」と「②負担者の代わりに立て替え払いしたか」によって仕訳処理が異なるため、それぞれのケースに分けて解説します。

<ケース1>発送費を購入者が負担する場合

仕入れに要した支出(「付随費用(ふずいひよう)」や「仕入諸掛り(しいれしょがかり)」といいます)を購入者が負担する場合には、モノの購入対価とともにモノの勘定科目に含めて仕訳処理します。

購入に要した支出のことを取得原価(しゅとくげんか)といいます。

購入したものが机であれば、備品勘定、車であれば車両運搬具勘定、商品であれば仕入勘定(分記法であれば商品勘定)となります。有価証券なども配達で届いた場合には同様に仕訳処理します。

すなわち、発送費は不随費用や仕入諸掛りに含まれますが、購入者が費用負担する場合には発送費は、備品、車両運搬具、仕入れといった勘定科目に含めて仕訳します。

<ケース2>発送費を販売者が負担する場合

この場合には、販売するために要した費用であるため、販売者側が「発送費勘定(費用に属する勘定科目)」として仕訳処理します。

売上の仕訳処理と同時に発送費の仕訳を処理する、ということです。

<ケース3>発送費を負担者に代わって立て替え払いする場合

立替金勘定で仕訳処理します。

以上のケース1から3の仕訳処理をまとめると次の通りになります。

出来事ケース仕訳の主体借方科目借方金額貸方科目貸方金額
発送費の支払い購入者が負担購入者備品、仕入など×××現金預金、買掛金、未払金×××
販売者が負担販売者売掛金など×××売上×××
発送費×××現金預金、買掛金、未払金など×××
購入者が立て替え購入者備品、仕入など×××現金預金、買掛金、未払金など×××
立替金×××現金預金、買掛金、未払金など×××
販売者が立て替え販売者売掛金など×××売上×××
立替金×××現金預金、買掛金、未払金など×××

仕訳例

  • 1.A社は車を200万円で購入し、発送運賃5万円とともに来月支払うことにした。
  • 2.A社はB社へ商品100万円を販売し、代金は掛けとした。発送運賃2万円はA社が負担することとし、発送時に現金で支払った。
  • 3.A社はC社へ商品50万円を販売し、代金は掛けとした。発送運賃1万円はC社が負担することとし、発送時にA社が普通預金より立て替え払いした。
No借方科目借方金額貸方科目貸方金額
1車両運搬具2,050,000未払金2,050,000
2売掛金2,000,000売上2,000,000
発送費20,000現金20,000
3売掛金1,000,000売上1,000,000
立替金10,000普通預金10,000

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まとめ

今回は発送費の仕訳処理について解説しました。問題文の指示をよく読んで仕訳処理しましょう。


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