商業簿記3級 未収入金と未払金の仕訳処理

更新日:2019年9月11日
公開日:2017年10月1日

前回、「商業簿記入門その25~貸付金・借入金の手続と仕訳処理」では貸付金・借入金の手続と仕訳処理について解説しました。

今回は未収入金・未払金の手続と仕訳処理について説明します。

未収入金とは

未収入金とは、営業活動以外の取引によって生じた債権をいいます。

営業活動とは、具体的には会社がビジネスとして行っているモノやサービスを仕入若しくは製造して、お客に販売する活動をいいます。

例えば、自動車メーカーであれば、自動車の製造と販売になりますし、商社であれば様々なモノを仕入れて販売する活動です。鉄道やバス会社であれば、移動手段というサービスを提供しています。

このような営業活動に伴ってモノを販売し、またはサービスを提供した場合に発生する債権は、売掛金勘定で処理します(「その21~売掛金、買掛金の手続と仕訳処理」以降を参照)。

売掛金に対して未収入金とは、営業活動以外で発生した債権です。例えば、株式・社債といった有価証券を売却する場合や、社用車・備品(PC、コピー機など)といった固定資産を売却する場合の取引を記帳する場合に使用します。

未収入金の仕訳処理

未収入金の増減に関する取引は未収入金勘定(資産に属する勘定科目)を使用して仕訳します。

出来事借方科目借方金額貸方科目貸方金額
営業活動以外の取引に
伴う債権の発生
未収入金×××モノやサービスを
表す勘定科目
×××
上記代金の回収現金預金など×××未収入金×××

※上記は売却益や売却損が発生しない場合の仕訳です。固定資産や有価証券の売却に関する取引は「商業簿記入門その55~有形固定資産の売却と仕訳処理」「商業簿記入門その16~有価証券と仕訳処理(取得、売却、利息、配当金)」にて解説しています。

未払金とは

未払金とは、営業活動以外の取引によって生じた債務をいいます。

営業活動に伴ってモノを仕入れ、またはサービスを享受(「きょうじゅ」と読みます。受け取るという意味)場合に発生する債権は、買掛金勘定で処理します(「その21~売掛金、買掛金の手続と仕訳処理」以降を参照)。

買掛金に対して未払金とは、営業活動以外で発生した債務です。例えば、株式・社債などの有価証券を購入する場合や固定資産を購入する場合の取引を記帳する場合に使用します。

このように未払金とは、未収入金の取引を支払側から見た場合の用語であり、未収入金とセットで覚えておく勘定科目です。

未払金の仕訳処理

未払金の増減に関する取引は未払金勘定(負債に属する勘定科目)を使用して仕訳します。

出来事借方科目借方金額貸方科目貸方金額
営業活動以外の取引に
伴う債務の発生
モノやサービスを
表す勘定科目
×××未払金×××
上記代金の支払未払金×××現金預金など×××

【補足】未払金と未払費用の違いについて
※簿記2級、3級の範囲外の内容になります。

未払金と類似した勘定科目として未払費用勘定が存在します。この2つの勘定科目の違いについては、「会計入門その14~未払金と経過勘定」にて、実務的な取り扱いを具体例に基づいて詳細を解説しています。ご興味ある方はご訪問ください。

仕訳例

1.A社は、B社に社用車(帳簿価額50万円)を50万円で売却した。代金は来月末に入金される。
2.A社は、C社株式を100万円で購入した。代金は来月末に支払う。
3.上記1.の代金として、B社振り出しの小切手を受け取った。
4.上記2.の代金として、小切手を振り出して支払った。

No借方科目借方金額貸方科目貸方金額
1未収入金500,000車両運搬具500,000
2有価証券1,000,000未払金1,000,000
3現金500,000未収入金500,000
4未払金1,000,000当座預金1,000,000

まとめ

今回は未収入金と未払金の仕訳処理について解説しました。難しい論点はありませんが、相手勘定科目は取引によって様々です。問題演習を通じて覚えていきましょう。

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